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ポスター・セッション
2004年11月19日(金)12:30 - 18:30, 第3会議室(16:00-17:00 質疑応答時間)
2004年11月20日(土)09:30 - 18:30, 第3会議室(16:00-17:00 質疑応答時間)
2004年11月21日(日)09:30 - 12:30, 第3会議室


ポスター・セッション

アスベスト及びシリカへの職業曝露による疾病・死亡に対する補償のモデル:労災補償(粉じん疾患)法1942-1967年
G・ランスリー、S・キジアック、R・バクレー
ニュー・サウス・ウェールズ粉じん疾患補償基金[オーストラリア]

はじめに
 オーストラリアのニューサウスウェールズ(NSW)州において、様々な工業や商業で働く労働者たちはアスベストやシリカに曝露した。州政府は、無過失補償制度を1927年に設立し、その後、これら労働者の特別な要求を満たし、補償手続を能率化するために、1967年に改正を行った。
方法
 NSW州の全ての雇用者から小額を徴収して補償基金にあてた。粉じん疾患補償基金(DDB)は、すクリーニング・サービスを行っている。医療当局(Medical Authority)が疾病と障害の程度を決定し、労働組合と雇用者の代表からなる基金が、補償金額を決定する。請求申請また手続自体には、法的代理人をたてる必要はない。中皮腫のような悪性の疾病に罹ったには独自の請求手続iがあり、認定は平均4〜6週間以内になされる。
結果
 医療当局は毎年、3,000〜3,500症例を評価する。2002/2003年度に、基金は、総額5,5079,000オーストラリア・ドル(約43億円)の補償を認めた。DDBは、粉じん疾患について研究し、その目的のために3,000,000オーストラリア・ドル(約2億3,700万円)以上の資金拠出を行った。DDBはまた、低額な有料スクリーニング・サービスを、アスベストに曝露した可能性のある雇用者及び従業員に対して提供している。これらの労働者(2002/2003年度には6,000人以上ニスクリーニングを実施)は、その後の生涯にわたってDDBにモニターされる。
結論
 DDBは、ニューサウスウェールズ州の労働者に、訴訟を行ったり、それに伴う精神的負担を与えることなく、低価格、効率的、効果的、そして公平な補償制度を提供している。ニューサウスウェールズの補償モデルは、無過失補償制度における世界の模範となるものである。