2004年11月19日(金)12:30 - 18:30, 第3会議室(16:00-17:00 質疑応答時間) 2004年11月20日(土)09:30 - 18:30, 第3会議室(16:00-17:00 質疑応答時間) 2004年11月21日(日)09:30 - 12:30, 第3会議室 ポスター・セッション アンソニー・ジョンソン ニュー・サウス・ウェールズ粉じん疾患補償基金[オーストラリア]] オーストラリアはアスベストの一人当たりの使用量が世界で最も多い国のひとつである。われわれは、ニューサウスウェールズ州(NSW)における過去15年間の悪性中皮腫(MM)の発生率を報告し、これらのデータを他の公表されている数値と比較する。 方法 1985年から2001年までの悪性中皮腫(MM)の発症率は、オーストラリア中皮腫サーヴェイランス・プログラム(AMSP)、オーストラリア中皮腫登録(AMR)、ニューサウスウェールズ州中央がん登録(CCR)及び粉じん疾患基金(DDB)のデータに基づいている。 結果 粉じん疾患基金(DDB)は、1985年から2001年までの間に、悪性中皮腫の補償を受けた患者数は年間25人からほとんど100人まで増加したことを見出した。ニューサウスウェールズ州(NSW)では、がんの届出が法的に義務づけられている。中央がん登録(CCR)は、観察期間の最後には、悪性中皮腫の年間届出数が150を超えると報告した。オーストラリア中皮腫登録(AMR)は、1980年に公式な自主的届出制度として始まったオーストラリア中皮腫サーヴェイランス・プログラム(AMSP)を引き継ぐものである。がん登録の相互チェックは定常的に実施されている。われわれの調査結果によれば、オーストラリア中皮腫登録(AMR)の年間症例数は、同時期の中央がん登録(CCR)とほぼ同等である。 結論 ニューサウスウェールズ州(NSW)における中皮腫の発症率は増加し続けている。同州の男性の発症率(年間10万人に対し4.5人)は、世界で最も高い数値のひとつである。アスベスト曝露が報告された事例の中で最も多い産業は建設業である(21%)。アスベストは1970年代までニューサウスウェールズ州(NSW)で広く使用されており、このことは中皮腫が今後も増加し続けるであろうことを意味している。 |