2004年11月19日(金)12:30 - 18:30, 第3会議室(16:00-17:00 質疑応答時間) 2004年11月20日(土)09:30 - 18:30, 第3会議室(16:00-17:00 質疑応答時間) 2004年11月21日(日)09:30 - 12:30, 第3会議室 ポスター・セッション アンディ・オバータ 環境コンサルタント、ASTMインターナショナル・アスベスト管理作業グループ[アメリカ] 2年前のギリシャアスベスト会議で、アンディ・オバータは、ASTMインターナショナルが新たな規格を作成すると発表した。その規格は出版されたところである。彼は、その規格について検討したりコメントを加えてくれた人たちに感謝の意を表明する。 アスベスト・セメント製品の問題はアスベスト繊維の飛散の問題であるが、ここでは、天候などの自然の原因に加えて、特にこの規格の優れた点として、維持管理、改造(築)、修理の作業における物理的な損傷による飛散を取り上げている。 E2394として知られているこの規格は、既存のアスベスト・セメント製品を除去することができないときに、それらのアスベスト製品を取り扱う作業における問題を提示している。 E2394は、粉じんを生じさせ、アスベスト繊維を大気中に飛散させる可能性のある作業を分類している。手順にしたがって作業をすれば、大気中の繊維に曝露する機会を減らすことができる。 皆さんはたぶん、多くの種類のアスベスト・セメント製品をご存知であると思うが、アスベスト・セメント製品は、世界で最も広く使用されているアスベスト繊維を使った製品である。ここではいくつかの実例があげられている。 E2394は、それらの製品の使用にあたって、なぜこれらの作業手順が必要かということ、及びその背景にある原則を説明している。監督者は、付録にある作業手順を作業者を訓練するために使ったり、現場での作業の際のチェックリストとして使用することができる。 これらの実例の中で、E2394に含まれている二つの作業手順が図を使って説明されている。エアダクトに作られた穴は、手動のこぎりによって切断されたものである。こちらの穴は、サイディングに、電動ドリルを低速駆動させて開けられたものである。 粉じんや繊維の飛散は、主に、洗剤を混ぜた水や髭剃りクリームなどを使った湿潤化対策や、できる限り手工具を使って作業を行うことで防止される。電動の工具や特殊な真空掃除機は、特別な作業や管理方法を必要とするが、それは、E2394の一部のユーザーが入手できない可能性がある。 E2394は、このような屋根材や壁材などの新しいアスベスト・セメント製品を設置することは奨励していない。ここにあるようなサイディングの取り外し作業のような大掛かりな解体プロジェクトは、ある程度の手順は適用可能であるが、対象とはしていない。 維持管理や改造(築)、修理の作業を指揮する監督者や管理者は、細かな手順だけでなく、もとになっている原則に精通している必要がある。政府やNGOの代表者は、この規格を、労働者や地域住民を守るための法令や作業規則の作成のために利用するべきである。 E2394はASTMのウェヴサイトから、現在、北アメリカにおいては38米ドル、他の地域で41米ドルでオンラインによる購入が可能である。皆さんが自分たちの国で取得したいということであれば、それに関する情報のリストが、ここのアドレスのサイトで入手できる。 ASTMは規格に対するコメントや問い合わせを歓迎している。規格は、発行されたあとも見直しを続けるものだからである。それぞれの国の規格団体についての情報は、上に述べたリストを参照してほしい。 訓練は規格を利用する上で重要な部分を占めている。ASTMは、規格が使われている様々な国での訓練を提供している。E2394を利用する上での訓練について、皆さんからの問い合わせを歓迎している。 設立後106年に及ぶ活動の中で、ASTMは11,000もの合意に基づく規格を提供してきており、それらは世界中で使用されている。そこでの、新しい規格を作成したり、現在の規格を改定したり訓練を提供するための資金は、規格や関連する出版物の販売によって得られているのである。 |