2004年11月21日(日) 10:40 - 13:00, 井深大記念ホール 全体会議セッション7 アスベスト・リスクのない世界:明日への戦略 座長:天明佳臣、バリー・キャッスルマン ローリー・カザンアレン アスベスト禁止国際書記局(IBAS)コーディネーター[イギリス] アスベストへの曝露は、衰弱し死に至る広い範囲の疾病と関連があるにもかかわらず、カナダ、ロシアそしてジンバブエの利害関係者たちは、アスベストは"管理された条件下で安全に"使用することができると主張し続けている。2003年、カナダは、クリソタイル(白アスベスト)を有害化学物質に関する国際貿易制限リストに含めようとする国連の提案に反対する画策を行った。2004年6月6日、カナダ政府は、2004年9月に開催される国際貿易における有害化学物質及び駆除剤の事前の情報に基づく同意(PIC)手続の適用に関する、法的拘束力を有する国際協定書のための政府間交渉委員会において、クリソタイルをリストに加えることを阻止することを再確認し宣言した。 長年にわたる世界のアスベスト生産者の共謀にもかかわらず、アスベスト被災者と公衆衛生活動家は長年の産業界の支配を打ち破り、40か国以上でアスベスト使用の禁止又は使用の厳しい制限という成果を得ることに成功した。残念ながら、アスベストの消費はある国々で終わっても、他の国々では増加している。先進諸国から発展途上諸国への"殺人粉じん"の移転を防ぐために、アスベストの危険性の周知を図るための継続した活動を行うことが必要である。世界保健機関(WHO)、国際労働機関(ILO)、国連、欧州連合、国際自由労連、世界銀行などの国際的機関との共同作業を行うことが、100年に及んだアスベストによる死に終止符を打つための地球規模の取り組みを最大限に強化するだろう。 |