流星観測
KING OF BAKA
去年の しし群に 午前二時に起きてった
全然流れなかった 結局すごくはないらしい
一年後しし群が来た 大袈裟なニュースしょって来た
「今年こそは大流星雨 100年に1度の」
ハデな噂に飲まれないように 気をつけてた
疲れた体を 休めようとした あの日は
見れないモノを見ようとして 午前二時に起きるよりも
寝たほうが賢いと いくつも声が生まれたよ
どんなにすごいと言ったって 今までろくに見れなかった
「スゴイ」という 流星雨 今年はついにあきらめていた
気が付けばいつだって ひたすら何か探している
LOTO6(ろく)の法則とか 競馬の勝ち馬とか
生まれたら 死ぬまで ずっと 探してる
さぁ 始めようか 競馬観戦 穴馬を探して
今まで見つけた モノは 全部 覚えている
見捨てた馬が勝った時、買えなかった 痛みも
知らないモノを 知ろうとして 双眼鏡覗き込んだ
暗闇を照らす様な 微かなサイン 探したよ
そうして 知った痛みを 未だに僕は覚えている
「人気薄」の流れ星 今も一人追いかけている
年を重ねるにつれて 当たり馬券も増えてった
金にならない紙も 崩れる程 重なった
僕は元気でいるよ 心配事も少ないよ
ただひとつ 今も思い出すよ
予報外れの雨に打たれて あきらめてた
100年に1度の雨を 見れなかった あの日は
見えてるモノを見落として 午前二時にまた起きて
静寂と暗闇のあやまちを駆け抜けた
そうして知った痛みが 未だに僕を支えている
「イマ」という流れ星 今も一人追いかけている
もう一度 見ようとして 流星雨を見ようとして
前と同じ午前二時 暗闇を駆けてくよ
始めようか 流星観測 流星雨が来なくとも
「イマ」という 流れ星 今日も一人追いかけている
<解説>
ソフトボールにしか興味がなかった天文部員も、大流星雨だけは
大好きで、毎年のように大流星雨情報には肩透かしを食らってました。
そんな中、2001年のしし座流星群。
ニュースステーションでは流星雨情報に対して今年はかなり信憑性が
あると言ってたのにもかかわらず、無視した私。
一夜明けたら、100年に1度とか、1時間に数千個とかの情報が。
バカバカバカバカわしのバカ。
ああ、見てみたいけど、2度と見れない...
という無念さから出来た詩です。
流星雨に限らず、いろんな物を逃してきてはしないかと思う次第です。
天体観測 SUMP OF CHICKEN