火口原のエッジ ヘリで火口原に接近
小さく噴き出した、真っ赤な溶岩が
大きな火口に流れ込んでいる
ゴツゴツした火口原、大きな穴
流れ込む真っ赤な溶岩

噴火の少ない日を狙って、火口原に着陸し、真っ赤な溶岩が流れ込む火口を覗くことにした。

上空から、何度も旋回し、状況を確認する。

火山の噴火は、先の第4話のように、富士山型に噴火口が形成される状況と、溶岩を吹き飛ばして大きな穴をあけている時とに分かれる。

この日は、穴状になった火口に、近くで小さく噴出した溶岩が、流れ込んでいる程度の状況なので着陸できた。

下の大きな写真が、その時の状況である。
火口から50m位離れた平地に、着陸し、火口まで歩き、エッジから火口の中を覗き込む。

噴煙と、あつい地熱、そして硫黄の匂いの中、火口へ歩いていくときには、少しばかり、後悔の思いがした。
もし今、噴火したらまずは一巻の終わりである。
しかし、ここまで来たら、後は神様と運命に任せるだけと、、火口に小走りに走った。

火口のエッジのギリギリのところへ立ったとき、同行したパイロットが、あまり端まで行くな。よく崩れる。また吹き上げるガスが怖い。

ここでは、事故により、人が命を落としてきた。 私の言う通りにしてくれという。

    解りました。

 
蒸し暑さと、熱気のなか、吹き上げる噴煙のなかで、火口のなかを覗いた。
ゴロゴロした、さめた溶岩の穴の底の方に、真っ赤な溶岩が溜まっている。

様子は解った。 
長居は無用と急いで、ヘリへ戻った。

パイロットも、急いで離陸した。

   このとき思ったこと。

        やろうと試みるなら、大抵のことは出来る
        よかった、よかった。 まずは無事で。

  これも、日頃の行いの良さの賜か。    どうかなー

ヘリで穴の真上へ 火口原の円形の、遠景

噴火と溶岩流の少ないタイミングを狙って火口近くの平地に着陸
穴のエッジまで歩き、火口の中をのぞき込む
(中央、下の白いのが、着陸したヘリコプター。 火口エッジの左端に人が見える)
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