イスラム世界を代表する大モスク
五つの異なるタイプの尖塔が美しく歴史を伝える

イスラム世界を代表する大モスク。10世紀にエジプトに侵攻してきたイスラムの将軍によって建設された最初のモスク。
完成後直ぐに学校が併設され、それが現存する最古の大学、アズハル大学の前身である。

幾多の変遷の後、20世紀に大学はモスクと分離され、今では13学部、学生数は2万人を数えるマンモス大学である。

建設されてから約1000年の伝統をもつこのモスクは、増改築が繰り返された結果、五つのミナレット(尖塔)、六つの入り口、300本の柱で出来た柱廊がある大規模なモスクに成長した。

また付近は本屋が軒を連ね、学生街の雰囲気がある。
日本でいえば、さしずめ、お茶の水の学生街とニコライ堂そして神田の古本屋街あたりか。

直ぐ隣は有名なカーン・アル・カリーリスークで何でも売っており、面白い街となっている。

モスクの尖塔(ミナレット)は普通、入り口とメッカの方向を結ぶ線上、中庭や建物の一角、入り口の両側などに作られる。数は一基ないし数基で、一番多いのはサウジアラビアのメッカのマスジド・アル・ハラームで7基ある。

尖塔のタイプはおよそ4種類。時代や国によって異なる。
(詳しくは第19話アルフセインモスクの後段を参照して下さい)
これらの尖塔がモスクの中で混在しているのが興味深い。

歴史はズシリと重たく、そして美しく胸に迫ってくるもんだなー。

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