表現 劇(ドラマ)コース
台本づくり風景![]() |
作成した台本(劇)![]() |
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台本例(人形劇に取り組んだグループによる) |
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直実 |
わしは源氏軍の武蔵の国の住人、熊谷次郎直実。たった今、一の谷での戦に平家が敗れた。平家の貴公子達が助け船に乗ろうとして波打ち際へ逃げていくだろう。ここは、ひとつ立派な大将と組み討ちしたいものだ。 |
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ナレーター |
直実は、裏道を通って海岸へ馬を進めていった。 |
直実、敦盛を見つけ、驚き、顔をしかめる。 |
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直実 |
おーい、お前は、だれだ。(ここで、敦盛、振り返る。)立派な大将のように見えるが。見苦しくも、敵に背を向けて逃げるのか。さあー、引き返しなされ。 |
敦盛は、引き返してくる。 二人は、波打ち際で、馬に乗ったまま争う。 そのうち、二人は、組み合ったまま馬から落ちる。 直実は、敦盛を押さえつけ、首を切ろうとして兜(かぶと)を押し上げる。そして、顔をのぞき込み、驚き、とまどう。 |
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直実 |
(直実は、一歩引き下がって、態度を変えて言う。)あなたは、どなた様でいらっしゃいますか。お名乗りください。お命をお助けいたします。 |
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敦盛 |
そう言うお前はだれだ。まず名乗れ。 |
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直実 |
大した身分のものではございませんが、武蔵の国の住人、熊谷次郎直実。 |
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敦盛 |
それでは、お前になどに名乗る必要はない。お前にとっては、私はよい敵だぞ。私の首をとって人に尋ねるがよい。みんな知っているだろうよ。 |
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直実 |
ああ、なんと立派な大将だ。この方をお討ち申したとしても、負けるはずの合戦に勝てるわけでもない。また、お討ち申さなくても、勝つはずの合戦に負けることもまさかあるまい。わが子の小次郎が軽い傷を負ったのをさえ、私は辛く思っているのに、この殿の父上が、わが子が討たれたと聞いてどれほど嘆かれることだろう。ああ、お助けしたいものだ。 |
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ナレーター |
そういって直実が後方を振り向くと、見方の土肥や梶原の軍勢が五〇騎ほどやってくるのが見えた。 |
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直実 |
(絶望したような弱々しい声で)あれをご覧なされ。何としてもお助け申し上げようとは思いますが、わが軍の兵が数知れずこちらに向かっております。決してお逃げになれないでしょう。 ( 間 ) それなら、いっそのこと、この直実の手でお打ち申して、死後のご供養を私がいたしましょう。 |
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敦盛 |
(勇ましく)そうしたことはどうでもよい。早く首をとれ。 |
しかし、迷いながらも、敦盛を見ないようにして首を切ってしまう。 |
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直実 |
(泣く泣く)ああ、武士であることほど残念なことはない。武芸の家に生まれなければこんなに辛い目には、遭わなかっただろうに。本当に、情け知らずにも、この方を討ち取ってしまったものだ。 |
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ナレーター |
しばらくの時間が流れた。直実は、敦盛の鎧直垂をとって、首を包もうとした。 そのとき、腰に差してあった笛に気づく。 |
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直実 |
(笛を差し掲げて)ああ、お気の毒に。今朝、城内で音楽をされていたのは、この方だったのか。今、わが軍には、東国の武士が何万騎もいるが、戦の陣に笛を持ってくる者は、まさかおるまい。身分の高い方は、やはり優雅なのだなあ。 |
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ナレーター |
直実が、敦盛の首と笛とを義経大将軍にお見せしたところ、周りにいた人は、みな涙を流すのであった。 後から分かったことであるが、この討たれた方は、平経盛の末の子で敦盛といい、十七歳の若者であった。 このときから、直実は、無情を感じて出家したいという思いをますます強くしたのであった。 |
劇 練習風景![]() |
人形劇 制作風景![]() |
劇![]() |
人形劇![]() |
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生徒の学習後の感想より |
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○教科書だけじゃなく、自分たちで調べたり考えたりできたから、普通の授業よりもおもしろかったし、よく分かったと思う。とくに、私は、劇がやれておもしろかったし、「敦盛の最後」の内容が、ちゃんと分かった。 ○私は、みんなと劇をやって、う〜ん、時間が足りなかった。時間があったら、もっとすごいリアルな劇ができたかも知れないと思った。もっと気持を込めてやらなければダメなような気がする。でも、いい経験ができた。 ○練習では、いい演技ができていたけど、発表の時には緊張して、あまりいい演技ができなかった。悔いが残っているので、もう一度やりたい。 ○短い時間の中で、班で協力し合ってできた。発表の時は、ライトとか考えていたことができなくて、ちょっとガッカリしてるけど、みんな楽しくがんばれたのでよかったです。他の班の発表も勉強になりました。平家物語が古典とは思えないくらいおもしろかったので、またしたいです。 |