「中学国語3」 教育出版



 この物語は、以前採択されていた出版社の教科書にも取り上げられていたもので、私が指導するのは、今回が初めてではありません。
 しかし前回までは、悲劇的な死を迎える兄にの悲劇に焦点を当てた指導をしてきたように思います。
 ところが、よくよく考えてみると、主人公は典生少年です。幼い彼に訪れたのは、家族の悲劇的な死の連続です。しかも、父の焼死体を目撃するといった過酷な体験をするのです。彼の心はそれを受け止めるには、幼すぎました。
 そうした彼が、無意識のうちに心のバランスをとるべく「静謐な死」への傾斜を深めていったとしても不思議ではありません。
 例えば、先般の阪神大震災を体験した子どもたちのうち、今も心のケアーを必要としている人たちがいます。彼らの中で、もっとも大きな心の傷を負ったのは、倒壊した家屋の下敷きになった家族を助けるべく努めつつも、燃えさかる炎のためそれを断念した子どもたちだといいます。「助けて」と呼んでいる家族に背を向けてその場を離れることが、どれほど深く心を傷つけることか、想像を絶します。
 そうした精神医学的な立場(?)から、この物語を見つめ直してみると、新たな展開が読みとれるように思います。


1.家族を襲った悲劇




2.ぼく(典生 )の「生きること」や「人生」についての気持ちの変化をつかもう。


(1) 兄(一範)が帰ってくるまでの「ぼく」の様子



(2) 一範兄の生還



(3) 兄の死と形見のファーストミット



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Last Update 1999/02/24
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