
平成8年12月、もう後わずかで年が改まろうとしているある日のこと。NTTの方が来られた。本年度から職員室に新風を巻き起こしてきた教頭先生が来訪を依頼したらしい。
その夜、残業している職員もまばらな中、パソコン談義に花を咲かせていた私に、教頭先生が、
「今年は、もう予算がないからだめだが、来年度、北中のホームページを開設できないものか。とにかく、予算化に向けて実績を作らないと……。」
と、ISDNなどのパンフレットを見ながら、語りかけられた。
「私が、北中にいる間に、とにかく情報教育の道筋をつけたいんだ。研究指定でもないので、資金面を何とかしないと。とにかく、実績だ。そうすれば、予算は何とかなる。」
人生、意気に感ず。「いつの日か、ホームページづくりを……」と、心に期するものがあった私は、この話に飛びついた。
「インターネットなんかをやっている職員は、他にT先生とT先生ぐらいか。彼らと相談しながら、準備を進めてくれないか。」
そうとなったら、話は早いもので、私は、あちらこちらの学校のホームページにおじゃまして、構想を練り始めた。
ところが、私の回線は、アナログ28800bpsである。スイスイとネットサーフィンとはいかない。意を決した私は、先般、来校されたNTTの方に早速連絡を取った。もちろん、わが家の電話回線をISDNにするためである。ありがたいことに、電話番号も変わらず、1週間以内に切り替えられるとのこと。気がついたときには、契約書に捺印してしまっていた。
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冬休みこそ、いよいよホームページづくりをと思っていた矢先に、ハードディスクのクラッシュに遭い、2日ほどパニックが続いたが、それも何とか外付けHDDで間に合わせ、いよいよホームページの試作に乗り出した。
ソフトは、たまたま手元に「Microsoft Internet Assistant Word for Windows95」があったので、とにかくそれでスタートした。HTML言語など勉強する時間もない私にとって、なかなか便利なソフトである。とりあえずこのソフトで、試作第1号が作成した。
が、いかんせんフレームが作れない。そこで、「Justsystem 一太郎 Ver.7/R.1 for Windows95」に付いていた「IBM ホームページ・ビルダー Ver.1.2」を「Ver.2.0」にバージョンアップして、試作第2号の作成に取りかかった。ホームページの作り方なる書籍も2冊ほど読破し、マシンも写真処理のためにメモリーを32MBから96MBに増設した。
そうして、全体構想からもう一度見直し、ようやく骨組みが完成した。
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しかし、私の学校には、Windows95が動いているマシンがない。職員のコンセンサスを得るためにも、職員室でデモンストレーションをしなくては話にならない。しかし、幸いなことに、「NEC PC−9821Xe10(486 100MH)」がある。HDDは480MB、メモリは8MBの代物である。Windows 3.1が動いている。
意を決した私は、先般クラッシュした内蔵HDD(1.2MB)が修理から帰ってくるのを待って、それを取り付けた。メモリは、T先生が私物の遊んでいた8MBを寄付してくださった。これで、最低限の環境は整った。
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年改まって初めての校内研究会の日である。たまたま私は、授業改善部会の責任者という立場にあった。
本年度の私の部会が設定した研究テーマは、「個の特性を生かす選択教科の指導法の工夫」であった。
しかし、その趣旨は、
というものであった。
私は、このことと、マルチメディア教育とは、領域こそが違うが、趣旨からいって十分に結びつくと判断した。
そこで、「授業改善の新たな展開の方向」ということで、部会から「北中ホームページ構想」と題して思い切って提案することにした。
《提案概要》
1.はじめに(経緯説明)
2.インターネット活用(ホームページ開設)のねらい
(1)「開かれた学校」に
a. 情報発信
b. 情報受信
(2)情報教育による生涯学習への土台づくり
a. 情報活用能力(判断・選択・整理・処理・創造・伝達)の育成
b. 生徒の視野の拡大
3.北中ホームページ 階層メニュー構想
4.試作ページの提示
なお、このとき、「インターネット『北中ホームページ』へのご意見」と題して、アンケート用紙を配布した。その内容は、自由記述方式で、
1.開設せよ、いや、時期尚早だ、など。(フリートーク)
2.こんなページを作ったら。あんなページは、いらないぞ。等
3.こんな活用が子どもたちのためになりそうだ。
4.教科の学習でこんな内容のホームページに、リンクできたらな。
5.こんなホームページを知ってるぞ。リンクできるようにしたらどうか。
上記5項目についてのものであったが、実際に用紙をいただいたのは、36名中わずか2名であった。しかし、会議終了後、口頭で応援の言葉をいただいたり、どんな教育実践が可能か質問を受けたり、反応は上々であった。
この日、校長先生も、インターネット教育に関する資料を準備してくださり、側面から応援してくださった。
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2月に入り、私は、さらにホームページの内容を充実すべく、材料集めに取り組んだ。すなわち、昨年度の実践活動の記録や写真を集めたり、他校のホームページにアクセスして内容を拝見したりした。
また、すでにHPを開設している長浜北小学校へメールを出し、実践に伴う課題についてご教授いただいた。
この間、教頭先生も情報収集され、資金や運営面の意見交換を折に触れ行ってきた。
特に、プロバイダ契約と回線の高速化(ISDN)について、資料を収集して検討を加えた。
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ある日、突然、教頭先生から、思いがけない朗報がもたらされる。資金のめどが立ったから、パソコンが1台買えるという。早速、機種の選定に入った。
最終的に「NEC PC−9821 V200/M7」に決定。メモリも96MB搭載とのこと。文句のつけようもない。資金の出所は、私なんぞのあずかり知らぬところであるが、とにもかくにも、これでなんとかやれそうな目途が立った。教頭先生に感謝!感謝!
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4月に入り、お隣の長浜市立東中学校が、ホームページを開設された。長浜市の情報教育の指定を受け、「こねっとプラン」の指定校になっての開設という。昨年度は、すべてNTTの寄付でまかない、また、本年度は、市が予算化しているという。うらやましい限りである。
たまたま、私が「感想のメール第1号」の栄に浴した。
その後は、長浜東中学校のM先生からメールにより指導を受けつつ、本校の研究を進めている。
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