[最終更新日:98/06/30]
教育上不適切な情報への対処


 私の学校(長浜市立北中学校)では、本年度、校内LANを構築して、インターネットを生徒にも活用させたいと考えています。
 昨年度、校内規約を策定し、教育上不適切な情報への対処も下記のように考えました。技術の進歩は早いもので、その後、フィルタリングソフトなども多数開発されました。話題のフィルタリングソフトの導入も考えていますが、どうしても予算的な問題がネックになりそうです。
 現時点では、何とか予算的にも無理がない範囲で、効果的な方法がないものか検討しています。

(「児童の権利に関する条約」 より)


第十三条
    1 児童は、表現の自由についての権利を有する。この権利には口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。

    2 1の権利の行使については、一定の制限を課することができる。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次の目的のために必要とされるものに限る。
      (a) 他の者の権利又は信用の尊重
      (b) 国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護
第十七条
    締約国は、大衆媒体(マス・メディア)の果たす重要な機能を認め、児童が国の内外の多様な情報源からの情報及び資料、特に児童の社会面、精神面及び道徳面の福祉並びに心身の健康の促進を目的とした情報及び資料を利用することができることを確保する。このため、締約国は、

      (e) 第十三条及び次条の規定に留意して、児童の福祉に有害な情報及び資料から児童を保護するための適当な指針を発展させることを奨励する。



(1)「有害情報」とは
  どういった、どの程度の情報を「有害」というのでしょうか。「有害な情報」とは、何もポルノだけに限ったことではないように思います。民族差別を公然と掲載しているページもあります。暴力や偏った宗教色に固まったページもあります。また、有害な薬品や麻薬などを扱ったページもあります。
 しかし、こうした場合にも、国家や民族によってその規範も違います。国によっては、ポルノよりも政治的なページの方が問題だといった場合もあるように聞いています。
 つまり、ある情報が有害か無害かの判断は一般的にみて本当に難しいと思います。こうしたときに、いわゆる規制の基準が我が国の道徳的な最小限の制限なのかどうかということが問題になりそうです。

 東金女子高等学校の高橋邦夫先生は、「学校教育におけるネットワーク利用の倫理的問題」において、以下のように分類されています。

【児童生徒に有害と考えられる情報の例】
社会的安全保障兵器(爆弾)製造、違法な薬物製造、テロ活動、排他的政治結社、カルト信仰
犯罪、不法行為犯罪の奨励、犯罪手口の開示、詐欺行為、不正販売
人権人種差別、性差別の奨励、中傷、著作権侵害
安全性信頼性デマ、誤報、誤解や偏見を与える情報、不正確・未確認情報
身体的精神的健康薬物乱用、暴力、ポルノ、過度の恐怖、退廃的嗜好


 また、こうした問題を考える際に忘れてはならないのは、これらはインターネットの問題なのか、それとも社会の問題なのかといった視点です。現実社会には、インターネット以上の情報が、しかも子どもたちのすぐ手の届くところに溢れています。
 インターネットでは、子どもたちがそうした情報を閲覧することを技術的に防ぐことができます。しかし、現実社会の方では、かなりの困難を極めます。
 こうしたことを考えたとき、日常からの子どもたちへの道徳的規範の指導の大切さに思いが及びます。


(2)対処方法
 私の学校は、これからの取り組みです。このため、どういった問題が発生するかは十分には予想しきれません。インターネット活用先進校では、過去の経験に基づいて何らかの方法を用いて対処されていることでしょう。学校の子どもたちの実態が違いますので、一概には言えませんが、現実には、いくつかの併用になろうかと思います。

北中学校マルチメディア研究委員会  「インターネット利用に関する運用の手引き(指針)」より   
〔有害情報についての対処法〕

  ア,生徒信頼型
      有害情報に対する規制は一切行わない。教師と生徒との信頼関係のみの型。
  イ,指導者による後方監視型
      生徒の利用を指導者が監視する。台数が少ない場合に有効。
  ウ,クライアント規制型
      いくつかの市販の「ブラウザー規制ソフト」をインストールして規制する。規制するURLのデータはセンターからダウンロードしておく。
  エ,ゲートウェイ規制型
      ルータやプロキシといった接続拠点に近いところで規制をかける。URLの更新が必要だが、接続しているすべてのクライアントに対して有効。
  オ,イントラネット型
      オートパイロットソフトでダウンロードしておき、サーバーに載せて、授業ではローカルサーバーを見に行くようにする。


※本校の目下の現状(注:1997/06/09時点)では、下記のように「ウ,クライアント規制型」や「オ,イントラネット型」が有効と考える。
    ウ,ブラウザー規制ソフトにより制御する。
         例:「Microsoft Internet Explroer」(Microsoft)で、セキュリティ管理をする。
        管理ソフトの購入を検討する。

    オ,実際の授業では、教師が事前にハードディスクにダウンロードして蓄えたものや予め作成した教材用リンク集をできる限り活用するよう努める。
1997/06/09

<ご注意>この表内の内容の著作権は、滋賀県長浜市立北中学校にあります。ご利用の場合は、北中学校マルチメディア委員会(mailto:kita-jhs@mx.biwa.ne.jp)までご一報ください。



※なお、今回、「教育上不適切な情報への対処」をまとめるに当たり、下記のメーリングリストの皆さんに提供していただいた情報やWebPageを参照しました。

top



ア、生徒信頼型のページへ
マルチメディアの部屋 TopPageへ

Copyright(C)1998. by Hideo Hirobe.