| カウンセリングルーム等コンピュータ設置活用調査研究 |
 | 成果と課題 |
■データベースについて
今回の調査研究事業の主たるねらいは、コンピュータによるデータベースの活用であった。
データベースと一口に言っても、様々なものがあり、校内のインフラの整備状況も大きく関わるため、最終的な形になるまでに方針がなかなか固まらず、当初、プログラムの選定に悩むことになった。
しかし、幸いにも、マルチメディア研究委員会の支援の元、校内ネットワークが順次充実し、本研究を推進し、一定の成果をあげることが出来た。
再度、そのプロセスを整理すると、下記のようになる。
1.校内のネットワーク環境整備
2.プログラムの選定
3.プログラムのカスタマイズ(入力項目の決定)
4.データのセキュリティの確保
5.職員研修……データの活用を目指して
6.実際の運用
こうした取り組みを通して、該当生徒に関する必要なデータなどを、素早く検索・閲覧できるようになり、課題へスムーズに対応できるようになった。
また、個人情報等についても、印刷物で配布するよりもセキュリティーが高まった。
そのため、継続した支援を必要とする生徒の情報収集に努めることにより、生徒の変容や、指導の経過を把握でき、生徒理解のための資料として今後の指導に役立てることができると考える。
■メールの交換について
不登校傾向にある生徒は、人前や対面で話ができないといった課題を持つケースが多い。
こうした生徒と職員がコミュニケーションを保つ上で、また、常時関わっていく上でも、そうした活動を大きく支えるものであることがわかってきた。
また、時間的な制約のある中での家庭や関係機関との連携を密にする必要性もある。
E−Mailは、電話や手紙と比べて、職員が時間を見つけて随時タイムリーに連携を図ることができ、直接的な家庭訪問の効果を補う力があることもわかってきた。
しかし、職員も生徒宅も個人のアドレスで行っているため、これを公的なアドレスに切り替える必要性がある。また、全ての家庭がインターネット接続しているわけではないので、そうした生徒への対応には、従来の家庭訪問や電話連絡等の形でしか対応できない。そのため、こうした面での公的な財政支援がなされることを期待する。
ところで、本校では、いわゆる情報倫理やネチケットの指導にも力を入れているところである。
しかし、「実践事例1」の生徒の場合、そうした学習をしておらず、ネット上のトラブルに巻き込まれかけことがあった。幸い、大事に至るまでに担任や情報担当者がそれに気づき、支援することが出来た。
不登校生だけでなく、全ての生徒にインターネット活用の良さと怖さを十分の指導する必要性がある。
■健康教育、保健(教科)教育におけるインターネット等を活用した課題解決学習
本校は、全校22学級(内、障害児学級3学級)であるが、コンピュータ室は1つしかなく、従来よりその使用割り当てに苦慮している。
これらの学習の場は、校内の情報教育に関する全体計画の中で、再度見直す必要性がある。本年度は、まだ全体計画の試行段階で、そうした分野での活用までには至らなかった。
また、本校では、生徒用クライアントマシンには、フィルタリング機能を持たせている。これは、生徒が教育上不適切なWebページを閲覧できなくするものである。
この機能のため、性に関するWebページなどは、有用なものであっても閲覧できないものもある。
そのため、こうした分野でのインターネットを活用した課題解決学習への取り組みは、今後の大きな課題である。
■最後に −この調査研究事業を通して−
不登校生やその保護者には、苦悩が大きければ大きいほど、寄り添い、お互いの心を知り、「安心できる依存関係」が必要である。
それに応えるためには、生徒・保護者・担任・職員・関係機関・専門家などのいわば「子育てネットワーク」の輪を広げ、互いの関わりの密度を高めていくことが求められている。
コンピュータやインターネットは、そうした課題に取り組む職員を支えるツールになりうることが分かってきた。
今後、その活用方法にさらに検討を加え、人の温もりを忘れることなく、実践を積み重ねていきたいと考えている。
以 上




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Last modified 2001/02/27