1. 共同企画 「芭蕉ネット」



長浜北中 3年6組 9班
メンバー 北川、 新野
共通課題長浜の句碑と芭蕉について



をりをりに 伊吹をみてや 冬籠(ふゆごもり)  長浜市宮前町 八幡宮

 高さ150センチメートル幅120センチメートル厚さ60センチメートルの自然石。
 合計35名の人たちの協力によって建碑された。
 碑の後背は伊吹山。碑裏には、湖東社(長浜市の面々の俳人)と大きい文字が刻されている。
 長浜赤十字病院の近くに建っていたが、昭和50年頃に宮前町八幡宮に移された。拓本が取られる際碑面が墨で、ひどく汚された。
  彦根市の高宮神社にも「をりをりに伊吹をみてや冬篭」の句がある。
 この句は元禄4年、芭蕉48歳の冬の作といわれ、冬篭りが季語。芭蕉の門弟の千川という兄弟の家で詠まれた。 句の意は「ここ大垣の千川亭の家でこうして泊まってみると、西の方には伊吹山がよく見えてなかなかよい姿である。雪の多い地であるからよく積もり、よく降る。ここの主人は深く積もった雪の山を折々に障子を開けて眺めたりして冬ごもりをするのだろう。本当にすばらしい山の近くの住居であるわい」である。
 二つの句碑は当然、伊吹山が見える場所にある。八幡宮を出た所から眺める雪の伊吹山はすばらしく、伊吹富士と呼ばれることがある。

 

夕顔や 秋はいろいろの 瓢(ふくべ)かな  長浜市今町

 高さ190センチメートル幅100センチメートル厚さ30センチメートルの自然石で、稲妻のような白い石の線が走っている。昔は、稲光によって稲が実ると思われていたので、建碑者は、わざわざこうした自然石をこの田地に選んだのかもしれない。 以前は今町の八幡社の傍にあったが、昭和63年頃、バイパスの完成とともに、この場所に移された。 碑の左には、この碑の説明が木製の立派な掲示板に記されて立てられていて、下には草花が植えられた。地元の人の心の豊かさが感じられる。
 この句は、貞享5年芭蕉45歳の秋の作で、意味は「秋になってまもないこの家の畑には、もう夕顔の花も残り少なくなって、一つか二つくらいだ。よく見つめると、以前に咲いた花のあとには早や青い瓢がさがっている。
 かつて夏の夕方に花をつけて白く咲いていた夕顔も、秋ともなるといろいろな形のふくべになるのだなぁ」である。
 季節の移り変わりなどの、自然を表しているこの句が、句碑の周りの風景によくあっている。
 

蓬莱(ほうらい)に きかばや伊勢の 初たより  長浜市民会館 前庭

 高さ440センチメートル?幅170センチメートル厚さ50センチメートルで、おそらく滋賀県内では最大の句碑。
 昭和40年に市民会館建設の記念の一つにこの地に移された。 この大きな石は、湖西の小松の石で、和船に乗せてはるばると、この長浜へ届けられた。句碑と言うよりお墓のような印象を受ける。
 なぜ、こんなに大きな石が使われたか。それは、大きな市民会館の記念の句碑なのだから、大きく立派なものでなくては、ということであろう。 


四方より はな吹入て 鳰の海  長浜市下坂浜町 良疇寺

 高さ130センチメートル、幅160センチメートル、厚さ15センチメートルの自然石。
 形があまり整えられていないが、お寺という風景の中では目立ちすぎることなく、かえって自然で、風景にとけ込んでいる感じがした。下の写真で、句碑の左にうつっている松、天然記念物の「ウツクシ松」とも、どちらが目立つということなく、とてもバランスが良い。
 この句は、芭蕉が膳所を訪れたときに詠まれたもので、意味は「比叡、長良、石山、鏡山と琵琶湖の周りの山々には、桜がいまをさかりと吹き、それが鳰の海、つまり琵琶湖の湖水に散り込んでくる。」である。
 この句の句碑は、高島、西浅井、大津にもあり、まさに琵琶湖の四方の位置にある。
 良疇寺は、今は湖岸道路をはさんでいるが、昔は琵琶湖まで敷地があったという。湖岸には桜の木もあっただろうから、まさに句の通りの風景だったにちがいない。しかも、良疇寺は芭蕉と深い縁があったというから、湖北では最適の場所だったのだろう。



良疇寺 のお宝 芭蕉像 (下)
お宝その2(下)


 昔は、慶雲館の辺りまで港があり、近くの川には船着き場がある。

常夜燈です。

道標・・・・・・・・・



感想!などなど。
 これらの句碑を見たり調べたりして、句碑が、建てられている土地の風景にすごくあっているように思った。
あっている、というのは句碑の色とか形とかいろいろあるけど、それらを総合した雰囲気がいいなと思う。それはお寺や神社が持っている情緒というものを楽しむ感覚とかなり似ていて、句碑の研究とかに熱心になっている人たちはその日本的な雰囲気に魅せられたんだと思う。
 句碑を建てた人たちは、どの句碑も、最適の場所・風景を選んだり、他のいろいろなことで苦労したと思う。
でも、その苦労のかいあって、今も花がそなえられたりして大切にされているのだから、その人たちも喜んでいることと思う。

 僕の気に入った句碑は、長浜市民会館前庭の 「蓬莱に きかばや伊勢の 初たより」 の句碑です。


<参考図書>



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Last modified 2000/02/02.