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省庁交渉 省庁交渉の記録


2002年度:添付資料


「アスベスト除去に関する緊急アンケート」
調査及び聞き取り調査結果



2003年5月
石綿対策全国連絡会議

「アスベスト除去に関する緊急アンケート」

2002年7月、アスベスト除去業者向けの「アスベスト除去に関する緊急アンケート」を行った。同アンケートは石綿除去工事を行っている企業62社に対して行い、回答は19社からあった。回答率は30.6%であった。なお、回答数の合計が必ずしも19にならないのは、複数回答があったもの、回答のなかったものがあったこと等による。(⇒のあとの数字は回答数)


1-a 回答者の施工業務経験年数

1) 5年未満 ⇒1
2) 5〜10年 ⇒2
3) 11〜20年 ⇒12
4) 21年以上 ⇒4

1-b 回答各社の過去1年間(2001年5月1日から2002年4月30日まで)のアスベスト除去工事実績

0件 ⇒3
1件から10件 ⇒5
11件から20件 ⇒5
21件から50件 ⇒2
51件以上 ⇒4  (うち1回答は150件(うち吹き付け50件)、別回答では120件)

2. 解体・改修工事の際、工事現場のアスベスト含有建材の判断・調査はだれが行っているか。(複数回答あり)
1) 自社の特化則作業主任者 ⇒8
2) 自社の特化則作業主任者以外の者 ⇒2
3) 元請業者が行った判断による ⇒2
4) 工事発注者が行った判断による ⇒4
5) 工事によってさまざまである ⇒5
この場合自社による判断は全体の何割程度か
0割 ⇒2
5割 ⇒5
8割 ⇒2
9割以上 ⇒5

3. 回答各社が工事現場のアスベスト含有建材の判断・調査を行う場合、何によって行っているか。

1) 設計図面のみによって行い、サンプリング調査は行わない ⇒1
2) 現場を目視して、疑わしい建材をサンプリング調査している ⇒5
3) 設計図面と現場の目視によるサンプリング調査との両方を併用している ⇒12
4) 工事によって様々である ⇒1
この場合サンプリング調査を行う工事は全体の何割程度か

8割 ⇒1

4. 解体・改修工事で天井裏に吹き付けアスベストがある場合、天井に取り付けてある照明器具(蛍光灯)、感知器等、スプリンクラーなどの撤去は自社が行っているか。

1) 行っている ⇒8
2) 他の解体業者が行っている ⇒2
3) 工事によっては自社で行っている ⇒8
この場合自社による撤去は全体の何割程度か

1割 ⇒3
5割 ⇒1
7割 ⇒1
9割 ⇒2

5. 吹き付けアスベスト以外の、アスベスト含有建材だけの除去工事をここ3年間にどのくらい行っているか。アスベスト含有建材だけの除去工事はアスベスト除去工事全体の何割くらいか。

0件 ⇒3
1件から10件 ⇒8
11件から20件 ⇒4
21件以上 ⇒3(1回答は100件、1回答は110件、1回答は450件)
割合
1割未満 ⇒6
1割以上5割未満 ⇒6
5割以上 ⇒4


6. 天井裏に吹き付けアスベストがある場合、天井に取り付けてある照明器具(蛍光灯など)スプリンクラーなどの撤去は、アスベスト飛散防止用養生設置前に行っているか、後に行っているか。

1) 前に行っている ⇒9
2) 後に行っている ⇒9

7. 天井裏に吹き付けアスベストがある場合、天井板等の撤去の時には吹き付けアスベスト飛散防止用の養生をしているか。
1) している(養生してから天井板を撤去している) ⇒9
2) していない(天井板を撤去してから養生をしている) ⇒7

8. 天井裏に吹き付けアスベストがなく、天井板が岩綿吸音板やフレキシブルボードなどアスベスト含有建材のとき、撤去の際バールで下からボードを突いて破砕する場合は、アスベスト飛散防止用養生内で行っているか

1) 養生内で行っている ⇒13
2) 養生しないで行っている ⇒2

9. 天井裏に吹き付けアスベストがなく、天井板が岩綿吸音板やフレキシブルボードなどアスベスト含有建材のとき、バールでボードを下から突いて破砕する以外の方法にはどうした方法があるか。

(以下文章回答)

回答1 ⇒ 基本的には、破砕しないようビスもどし等を行いたいが、ビス部が、改修時によるペンキでメクラになったり、また、ビス自体サビて、工具の使用が不可能になるため。
回答2 ⇒ 手ばらしで、極力ボードを割らない様撤去。
回答3 ⇒ 当社が直接含有建材工事を担当した場合、飛散抑制剤を散布しながら、手作業で行っている。
回答4 ⇒ ボード類が釘で打ち付けられている場合はしようがないと考えられる。
ネジならば手ばらし可能。含有建材の工事は事例が1件のみ。この1件では飛散抑制剤を併用した。養生内で実施。
回答5 ⇒ 工具にてビスを脱す。
回答6 ⇒ ボードごとにネジ釘取り後、ボードは小さくカットし、袋詰めを行い、アスベストと同じ要領で処理する。
回答7 ⇒ ネジ部を湿潤し天井板を整形(ママ)のままはずす。破砕はダメ。
回答8 ⇒ 現状その方法で行っている。(3年間で110件)
回答9 ⇒ とめ金具をはずして割れない様に除去する。
回答10 ⇒ ない。(3年間で20件)
回答11 ⇒ 現状バール破砕以外は無理と思われる。(3年間で450件)
回答12 ⇒ @ケレン棒またはバール等でこじあけて、できるだけ1枚づつ取りはずす。
Aビス止めの時は、ビスをはずして、1枚づつ取りはずす。
回答13 ⇒ @湿潤化する(できれば飛散防薬液をかけて欲しい)
A手バラし
B 落下、集積させない
C 国家検定マスクの着用
D 開口部(ドア、換気口)に目張り
回答14 ⇒天検穴(ママ)のある場合はそこから調査する。
フレキシブルのピンの所よりピンを撤去する。できるだけ穴をあけないこと。飛散しないようにする。
回答15 ⇒ビス周りのみ破壊して、できるだけ大きく取り外す。

10. 天井裏に吹き付けアスベストがなく、天井板が岩綿吸音板やフレキシブルボードなどアスベスト含有建材のとき、バールでボードを下から突いて破砕する方法とそれ以外の方法の比率は、この3年間で何割くらいか

バールで下から突いて破砕
0割 ⇒7
1割 ⇒3
3割 ⇒1
7割 ⇒1(3年間で100件)
8割 ⇒2
10割 ⇒4(うち2件は110件と450件)

11. 解体・改修工事現場でのあと片付けはどのように行っているか。

1) 毎日作業の最後にほうきで掃き掃除を行う ⇒2
2) 毎日作業の最後に掃除機を使い掃除を行う ⇒9
この場合掃除機は何を使っているか。
(以下文章回答)
回答1 ⇒HEPA付真空掃除機を使用し、作業員には、半面マスクの着用を、指導している。
回答2 ⇒ヘパフィルター用
回答3 ⇒HEPA掃除機
回答4 ⇒ウルパ付真空掃除機
回答5 ⇒HEPAフィルター使用掃除機
回答6 ⇒HEPA真空掃除機
回答7 ⇒真空掃除機
回答8 ⇒(毎日作業の最後に)常時HEPA真空掃除機
回答9 ⇒アスベスト用掃除機、フィルター付
回答10 ⇒ヘパフィルター付き真空掃除機
3) ほうきと掃除機を併用し掃除を行う。 ⇒6

この場合、掃除機とフィルターは何を使用しているか

(以下文章回答)
回答1 ⇒ ・ 真空掃除機→布フィルター付
・ ヒドロスィーパ→水と共に集塵する
・ 高性能真空掃除機HEPAフィルター
回答2 ⇒ヘパフィルターの掃除機
回答3 ⇒HEPA
回答4 ⇒HEPA真空掃除機使用
回答5 ⇒ニルフィクス等、HEPA同等
回答6 ⇒高性能真空掃除機5段階フィルター
回答7 ⇒HEPAフィルター付掃除機
回答8 ⇒高性能真空掃除機、ヘパフィルター
回答9 ⇒ジェットクリーナー アスベスト用ヘパフィルター付

12. アスベスト含有建材(フレキシブルボード・ケイカル板他)のみの解体・改修工事現場での後片付けの際、発生した廃棄物は袋づめし、アスベスト廃棄物としているか

1) アスベスト廃棄物扱いにしている ⇒9
2) 一般廃棄物扱いにしている ⇒6

13. アスベスト含有建材(フレキシブルボード・ケイカル板他)のみの解体・改修工事現場での後片付けの際、作業者はどのようなマスクを使用しているか。

1) 防じんマスクを使用している ⇒17
2) 簡易マスクを使用している ⇒0
3) マスクは使用していない ⇒0

14. 解体・改修工事の際発生したアスベスト含有建材の廃棄物はどのように廃棄しているか


1) 一般産業廃棄物として安定型処分場に廃棄している。 ⇒6
2) 特別管理産業廃棄物として管理型処分場に廃棄している ⇒6
3) 工事によって様々である ⇒5
この場合廃棄の方法を決定する最大の要因は何か。
1) 事発注者の指示 ⇒9
2) 元請業者の指示 ⇒5
3) 近隣住民など第三者の指摘 ⇒0
4) その他 ⇒5
具体的に(以下文章回答)
回答1 ⇒行政指導及び仕様書にて
回答2 ⇒社内規定・アスベスト材はアスベスト処理を行う。
回答3 ⇒法律に従っている。
回答4 ⇒当社が元請であり、発注者指示もあるが、法に基づく当社の元請責任として行っている。
回答5 ⇒自社の管理規定による。

15. 以下の点や、その他アスベスト粉じんの抑制についてのご意見や、独自の工法などがありましたら、お聞かせください。
(以下文章回答)

回答1 ⇒ 当社においては、アスベスト撤去工事については吹付石綿のみの工事を行っている。
回答2 ⇒ アスベスト含有建材については、「原則として」、「可能な限り」という言いまわしでの指導等でかなり曖昧になっている。官庁工事でも、「何が何でも」とアスベスト(吹き付けの場合以外)処理を仕様書等で揚げていない場合が多い。
スレート板も外壁は手ばらしを原則として施工できるが、屋根スレートは踏抜事故防止のためにも手ばらしできず、機械にて解体しているのが現状である。
また、天井材のフレキ、珪カルにおいても、バール破砕が現実である。
回答3 ⇒ まだ民間施設には沢山あると思われますが受注に至りません。貴所が喚起を促すことをお考えなら大賛成です。
また、当店では最近引合があり、見積もりしたところ、当社より格段安い見積もりがありました。(4000円/u)除去工事です。処理代にもなりません。このような値崩れも問題です。その他いろいろ難しい点が多々あると思いますが、貴所のご活躍を期待いたします。
回答4 ⇒ 現在石綿除去の発注は、元請から解体業者数社をへて専門業者にたどりつく。不況のあおりで単価的に1/4程度まで落ち込み、とうてい安全な施行は困難である。実際,写真のみを一通り写し、煙のように白煙をふき上げている現場もある。罰則規定もなく除去終了後はなにも残っていないので実態は霧の中である。
今では専門業者ではなく、特化則を取得していれば、だれでも施行を行っている。
取り決めだけいくらすばらしい規定を作成しても意味がない。このような危険物をあつかう業者には別に発注し厳重に監視しなければ何の為の研究かわからない。
今は、競争受注と利益しか考えないゼネコン、解体業社(ママ)に、この危険物の取りあつかいは無意味である。
役所発注物件以外は、石綿があるにもかかわらず、ない物として解体しているのが実態である。
施工方法も重要な問題であるが、発注方法も見なおすべき。単価に見合った除去しかできないようであれば、最悪。今はそれ以下にまで落ちている。
回答5 ⇒ 官公庁等の物件はアスベスト粉塵についての認識がありますが、民間物件ではあえてアスベスト材としてボード等は見られていません。
しかし、弊社ではASR工法として技術審査証明を取得しているので、二次公害とならないように施行管理を行っています。
回答6 ⇒ 石綿は多く使用されていますし、撤去をしないところや、箇所は多く見られます。役所でも撤去しないところがある。民間は関係ないと言うのみで、一時と違って施工は、解体施工者にまかせきりです。
困ったものです。
回答7 ⇒官公庁特に防衛庁、都市整備公団に「労働安全衛生法」の認識がない。


アスベスト除去業者への聞き取り調査


以上のアンケート調査結果を踏まえ、回答のあったうち6社を訪問し、聞き取り調査を行った。

A社


・ 自社は、アスベスト事前調査は図面(年代、仕様書)とサンプリングにより行う。
・ ゼネコンでも、アスベストの事前調査をしていないケースが多い印象を受ける。
・ 自社はISO14000の関係で厳密にやっているが、他社と比べて費用が高い。
・ 秘密裏に除去してしまうようなケース(外資系会社の場合)も聞いている。
・ 下請け数社とのつながりが強い。
・ 含有建材の廃棄物は分別し安定型処分場へ。
・ 吹き付けアスベスト除去の際、天井板、電気機器等取り外し、後に養生している。
・ 含有建材撤去の際、PPEのみ養生等はしていない。(アンケートで「養生する」と答えているが、天井板のみを除去する場合に壁面の保護のため養生する、との意味)
・ 含有建材、とくに含有率が5%以下の建材まで対策をする必要はない、自社ではPタイルが多く飛散は少ない、との見解。
・ 他の含有建材からの曝露のデータを示すと、「知らなかった。データがほしい」とのこと。

B社


1) 公共工事での吹き付け、含有建材除去
・ 原則的に建材でも負圧や養生を勧めてきたが、それでも「負圧はいらない、PPEはいらない」と値切られる(特に防衛庁と住宅公団)。公団のアパートは浴室やトイレや流し台にフレキシブルボードが、ベランダに目隠しでパーライト板、浴室の排気筒に直径100mmのフレキ石綿管、屋上のふたにも石綿製品を使用している場合が多い。
・ フレキ石綿管は水圧で削りバグフィルターで受けて水を回収することも多い。
2) 吹き付け除去の養生設置時期
・ 状況により設置時期が違う。スーパーゼネコンが元請けで、工期と予算に余裕がある場合(件数でいえば全体の10分の1くらい)に、天井板をはずす前から養生を行っている。石綿の状態が悪く、天井板や電気機器を壊すと飛散する場合は、説明して、前に養生するが、コストは上がる。
・ 養生後に天井や下地材を搬出した最初の工事は某庁舎。民間の工事では内装屋さんが先に入る場合が多い。天井裏にアスベストが落ちていたので、元請けの指示で、ある工場では除去作業と共に当方で天井を落とす作業も引き受けたケースがある。PCBの問題があるので、養生前に電気蛍光灯は除去するのが一般的。天井の石膏ボードはビニール袋で包み外に搬出。天井等のケイカル板は養生内でよく掃除機をかけてクリーンルームを通しトラックで梱包している。手ばらししたスレート1枚もの等を、クリーンルームを通して搬出する時は、両方のカーテンを開けてしまうので、エアーシャワーの効果は落ちていると思う。
3) 含有建材
・ 対策なしならば、アスベスト除去業者ではなく、他の一般の解体業者が行う。開口部養生、負圧、PPEが会社としての基本として見積もる。国土交通省の通達レベルはすでにクリヤーしている。
・ 含有建材でバール破砕でなく、手ばらしビス取りだとコストは4倍(5人×1日対5人×4日)。見積もりはするが、手ばらしはまず通らないのが実状。クロスや紙がある場合は、はがしてビスを探す。下地材が木であったり軽鉄の場合はうまくビスが取れない。
・ 難しい場合のバール破砕はやむを得ないが、ビスまわりをハンマーで破砕して建材を大きく取ると発じんは少なくなるので、そうしている。
・ 石綿スレート波板やフレキシブルボード等は機械壊しも多いのが実状。民間工事の大きなビルの場合、アスベスト含有建材の半分以上は、解体・内装業者が解体していると思う。民間でも、マスコミの建築物や駅前のビルとかは、アスベスト対策を注意して発注してくる例が多い。
4) 廃棄
・ 吹き付けは管理型へ。
・ 含有建材は中間処理を経ずに安定型へ(フレキ等)。
・ 管理型へは、予算が少ない、場所が少ない、の2点から難しいと思う。
・ 吹き付けの溶融処理は、使用しているが、実用的ではない面もある。(投入口が小さく現在の二重袋にあわない等)。
5) アスベスト除去業の今後
・ 施主からの直接発注にしてもらうことが良いのではないか? ゼネコンを介すると下請けいじめもあり、除去費用がでなくなる。国土交通省関係でも、1億円アスベスト工事に支払われているのに、元請けと中間を経て、アスベスト除去業者へは4000万円の支払いという具合。
・ 適正な除去費用の維持が必要。吹き付け7000円/u、含有建材2500〜3000円/u。
・ 一部アスベスト除去業者によるダンピングが行われている。
・ 発注者責任を法的に強化してもらいたい。
6) その他
・ 2001年都財務局管理課、技術管理係、旧公害防止条例の特記仕様書見直し、スリムに簡単にしてほしいと要望。検討したが、結局、元のままに戻った。
・ ひる石吹き付けのアスベストを「一般建材」として処理した自治体(都内の区)があった。

C社


1) 会社概要
・ ゼネコンA社の仕事を主に請け負っている。
・ ゼネコンA社に独自研究所があり、電顕の測定も可能だが実際の工事の測定は外注している。
・ ゼネコンA社が請け負った解体工事では、工事前に各工事部署(労務安全、環境保全、内装・区体技術専業者)の事前打ち合わせ(着前検討会)がある。
・ 含有建材からの飛散は同社に独自の研究データがあった。
2) 吹き付け
・ 養生をいつするかとかは、ゼネコンの工事長の姿勢で異なる。
3) 含有建材関係
・ 含有建材の除去は開口部養生内で行っている。飛散防止剤の空中散布でアスベスト飛散をかなり抑制できる。吹き付けアスベスト除去の養生内でも空中散布は効果的。(水の散布も効果がある。水処理は必要)
・ 外壁のスレートは、内側の止めている所を切り、手ばらしで解体している。
・ ボードがねじ止めなら、手ばらし可能。釘でうちつけている場合は難しい。(私立女子校の2000-2001年の大平板処理で養生内処理をした。)
・ 同じ解体工事を同時に受注した他社工事を見ていると、ずさんな工事が見られる。(養生をした後、すぐに養生解体・濃度測定はいつしたのか気になる例・労働者教育の不備)
・ 内装解体屋さんによる処理が多いが、養生なしでも、この1-2年防じんマスク着用者は増加した。
・ 含有建材は対策方法が周知されていない。施主設備屋の知識不足・労働者教育が必要。
4) 掃除と廃棄物
・ アスベスト対策掃除機会社の製品使用。HEPA同等
・ 溶融炉 A社 B社(炉の能力低い) C社(投入口改善)などが稼動。
5) 今後の法整備と難しい箇所
・ 建材に関する通達があれば、施主への説得力が増すと思う。
・ 保温材の扱いを、法的に決めてほしい。
・ ダクトパッキングのみの依頼もあるので、保温材に含めるのか線引き必要。
・ 業者がまずチェックしないのだから、建築リサイクル法の届け出でアスベストをチェックするのは難しい
・ 大手ゼネコンはアスベストに法律以上の対応をしているところが多いが、環境部門の有無と詳しい人がいるかで、ある程度差異が生じる。
・ アスベスト除去業者のライセンス制については、いまも審査証明があるが、塗装屋さん等が養生の技術だけで参入しているケースがある。十分な飛散防止対策を行っていないケースもある。
・ アスベスト除去業のライセンス制は、活用されないのでは? 大手ゼネコンと除去業者の関係はできているが、中小ゼネコン及び解体業者とアスベスト除去業者との関係がうまくできるかが問題。
・ 発注ゼネコンにアスベスト対策の知識のある人がいないと除去業者は困る。
・ 最近ダンピングも目立つ。あわない工事は断っている。
・ 建築物内部の建材に対策するのは可能だが、屋根裏や外部の大平板等の処理が困難な所がある。
・ 煙突内のカポスタックを機械で処理する方法は限界もある。煙突がまっすぐでない場合や鉄筋が内部にでている場合。煙突周囲に足場と養生を行って側面に開口部を複数設けて処理した。
・ 除去業者の減少、単価減少で建築業の元の業種への回帰も一因か。

D社


1)
・ アスベスト除去は特定の数社に下請けに出している。
・ 事前調査は図面とサンプリングと両方やっている。
・ 有害物のチェックリストを施行。
・ 大手マスコミの工事は受けた。
2) 吹き付け
・ 1997年に、施主の要望もあり、事前養生後に天井をはずした後、吹き付けアスベストの除去を施行した。電気のみ先にはずし、養生を行った後に天井を外して搬出した。今後の模範となるだろうと思って施行したが、その後の発注がない。
・ 是非法的に、事前養生のしばりをつけてほしい。
・ 事前養生は、コストと工期は1.5倍程度になる。
3) 含有建材
・ 壁や床・天井でなく開口部のみの養生
・ 時間はかかるが移動足場の上で、ボードは極力ビスの所から「こねて」はずしている。バール破砕の2倍の時間はかかる。
・ 見積もりでは、90%にこの方法を提案。実態はこれ以下。小さい現場では可能だが、数の多い現場では時間からむずかしくなる。
・ 岩綿吸音板はタッカーではずす。
・ 職長の指示でバールは最後の手段と教育している。
・ アスベスト含有建材に関して、施主に認識がない場合が多い。見積もり段階から危険性を説明して納得してもらっている。
4) 廃棄
・ スレート等は、直接処分場へ運んでいる。
・ 吹き付けは、溶融炉より管理型処分場での処理が多い。
5) 法律その他
・ アスベスト含有建材は、法規制があれば施主も工事予算を組むようになる。
・ そうなれば施主を説得もできる。
・ 施主責任を現状より強める必要がある。事前チェックは施主責任にできる。
・ 除去工事の届け出義務を発注者にして、届出をしなかった責任を施主にしてはどうか?(現状では業者が届出だから、施主が反対の雰囲気だと業者がだまらざるを得ない)
・ 建築リサイクル法の届出書類の「危険な付着物の記載」項目にどう書くかで一定のチェックができる可能性はある。適性工事を行う業者も判断できる。

E社

(E社は、アンケートの回答が回収されていなかったため、直接アンケートの各項目について聞き取りを行った。)

1) アンケートの回答
・ 回答者の経験年数 ⇒30年
・ アスベスト除去年間工事実績 ⇒160〜190件(全国で)
356000u〜600000u
・ 含有建材の調査は誰? ⇒自社の特化則作業主任者(10割)
・ 含有建材の調査は何で? ⇒図面とサンプリング
・ 天井裏に吹付け在り、照明器具等の撤去は?
⇒工事によって自社で2〜3割。発注もとの判断による。
・ 含有建材だけの除去は3年間で ⇒150件以下(3割弱)(民間はほとんどない。公共工事)
・ 天井裏に吹付け在り、照明器具などの撤去は
⇒養生前(ただし、発注者の仕様による。文京区は養生後)
・ 天井裏に吹付け在り、天井板の撤去は
⇒養生前
・ 含有天井板の破砕は ⇒1) 養生内(解体工事の場合開口部養生のみで、エアレススプレーで飛散抑制剤を散布しながら。散水の場合もある。測定を行っている。)
・ 含有天井板の破砕以外の方法は?
⇒ビスはずし。スレートの改修工事では9割のスレートは割らずにはずせる。室内の天井板は破砕。
・ 含有建材を破砕する比率は3年間で⇒9割(指定される工事以外は破砕)
・ 工事現場の掃除は ⇒ほうきとHEPA掃除機。(大物をまとめるにはほうきが必要)
・ 含有建材工事の後かたづけの廃棄物は⇒アスベスト廃棄物扱い。
・ 含有建材工事の後かたづけの時マスクは?
⇒防じんマスクを使用。
・ 含有建材の廃棄物は ⇒一般産業廃棄物として安定型処分場へ(中間処理施設へ持ち込まれる事はない。最近は安定型処分場が一杯で、管理型に廃棄されることが多い。管理型が安くなっている。)
・ 廃棄の方法は ⇒自社の方針で決定する。
2) 聞き取り
・ アスベスト工事全般は、以前は大型ゼネコン中心であったが、ここ2年くらいは地方へまた中小ゼネコンも請け負うようになった。工事が小型化している。発注元が意識してきている。
・ 役所、国交省の意識が高まる。設計事務所なども。
・ 図面調査では仕上げ表で判断する。岩綿吸音板は、重ね張りされており要注意。
・ Pタイルは、ものによって接着状態がぜんぜん違う。
・ 改修工事は、解体工事と違って神経を使う。発注側が吹き付けを隠すことがある。
・ 解体工事は、内装、区体など業者別に発注されることが多い。
・ 解体屋の場合アス建材に対する意識が低い。
・ 煙突内のアスベスト(カポスタック)は、除去の機械があるが除去は難しい。
・ フェルトン除去は、年4〜5件行っている。比較的除去しやすい。
・ 戦前のもの消火栓の配管にアスベストが使用されているものがある。
・ 昭和40年代後半に、吹き付けタイルが使われている。
・ 溶融固化は、事前協議に時間がかかり、県外のものについては審査が厳しい。
・ 押出し整形板については、外壁に使われるケースが多い。
・ 処分場の持込について、安定型は業者によりトン単位の扱いであったり、立米単位の扱いであったりまちまちで、含有建材であっても、管理型に持ち込むことが多くなった。

F社
(F社は、アンケートの回答が回収されていなかったため、直接アンケートの各項目について聞き取りを行った。)

1) アンケートの回答
・ アスベスト除去年間工事実績 ⇒20数件
・ 含有建材の調査は誰? ⇒自社の特化則作業主任者(10割)(社内研修を行っている。)
・ 含有建材の調査は何で? ⇒図面とサンプリング
・ 天井裏に吹付け在り、照明器具等の撤去は?
⇒他の解体業者が行っている。
・ 含有建材だけの除去は3年間で ⇒21件以下(年間7〜88件、小さい現場の工事)
・ 天井裏に吹付け在り、照明器具などの撤去は
⇒養生前(養生後に行うように提案はしている。)
・ 天井裏に吹付け在り、天井板の撤去は
⇒養生前(改修工事の場合養生後の撤去は少しある。施主の意向による。)
・ 含有天井板の破砕は ⇒養生内(解体工事の場合開口部養生のみ。破砕はしない。)
・ 含有天井板の破砕以外の方法は?⇒ビスを抜く。くっついていて難しい場合もあり、ばらばらになってしまうときもある。岩綿吸音板は、ケレンでこねて下地板から剥がすようにする。
・ 含有建材を破砕する比率は3年間で⇒極力ほとんどの工事は破砕しない方法で行う。やってみてできないときもある。
・ 工事現場の掃除は ⇒ほうきと真空掃除機。(モップを以前は使っていたが、今は使用していない。)
・ 含有建材工事の後かたづけの廃棄物は
⇒アスベスト廃棄物扱い。
・ 含有建材工事の後かたづけの時マスクは?
⇒防じんマスクを使用。
・ 含有建材の廃棄物は ⇒一般産業廃棄物として安定型処分場へ(安定型処分場は場所がなく金額が高い。アス廃棄物1/3は管理型。)
・ 廃棄の方法は ⇒自社の方針で決定する。
2) 聞き取り
・ 廃棄物の溶融は、溶融先の事前協議がある。県庁が参加していて他県からの搬入に難色。20%程度高い。
・ 行政の工事現場の確認は、板橋区は届出があった時点での現状確認を行う。千代田区、中央区、港区は、養生検査を行う。検査のタイミングは、明文化したほうがよい。
・ アス工事の価格が下がっている。
・ 封じ込め工事は、平成14年は2件。
・ カポスタック工事では、煙突の側面をハツって内部を除去する工事を行った。
・ フェルトン除去は、経験がない。
・ スレートは、小面積の工事しか経験がない。
・ 中規模ゼネコンのアス工事が増えているとの印象はない。

まとめ

以上の「アスベスト除去に関する緊急アンケート」調査及び聞き取り調査結果からアスベスト除去業各社の以下のような現状を見ることができる。
1. 解体・改修工事の際、工事現場のアスベスト含有建材の判断・調査は、必ずしも回答各社の特化則作業主任者が行っていない。
2. 工事現場のアスベスト含有建材の判断・調査を行う場合、ほとんどの回答各社は設計図面と現場の目視によるサンプリング調査との両方を併用している。
3. 解体・改修工事で天井裏に吹き付けアスベストがある場合、天井に取り付けてある照明器具(蛍光灯)、感知器等、スプリンクラーなどの撤去は、回答各社が行っている、または、工事によっては行っているとの回答がほとんどであるが、一部、一般の解体業者が撤去作業を行っている。
4. アスベスト含有建材だけの除去工事をここ3年間にどのくらい行っているかとの問いに、多数の業者は20件以下であったが、21件以上と回答している3業者はそれぞれ100件、110件、450件と件数が多く、数社に偏った傾向を示した。含有建材の工事がアスベスト除去工事全体に占める割合は、5割未満がほとんどであったが、5割以上との回答が4業者あった。
5. 天井裏に吹き付けアスベストがある場合、天井に取り付けてある照明器具(蛍光灯など)スプリンクラーなどの撤去は、アスベスト飛散防止用養生設置前に行っているか、後に行っているかとの問いに、回答は同数であった。
6. 天井裏に吹き付けアスベストがある場合、天井板等の撤去の時には吹き付けアスベスト飛散防止用の養生をしているかとの問いに、「している」が9業者、「していない」が7業者であった。
7. 天井裏に吹き付けアスベストがなく、天井板が岩綿吸音板やフレキシブルボードなどアスベスト含有建材のとき、撤去の際バールで下からボードを突いて破砕する場合は、アスベスト飛散防止用養生内で行っているかとの問いに、ほとんどの回答は養生内で行っているとしたが、養生なしで行っているとした回答が2業者あった。
8. 天井裏に吹き付けアスベストがなく、天井板が岩綿吸音板やフレキシブルボードなどアスベスト含有建材のとき、バールでボードを下から突いて破砕する以外の方法にはどうした方法があるかとの問いに、ビスはずし、手ばらしなどの回答が多かったが、
・ 現状その方法で行っている。(3年間で110件)
・ 現状バール破砕以外は無理と思われる。(3年間で450件)
・ ない。(3年間で20件)
など、比較的工事の受注量の多い業者が、バールによる破砕の方法を支持している。
9. 天井裏に吹き付けアスベストがなく、天井板が岩綿吸音板やフレキシブルボードなどアスベスト含有建材のとき、バールでボードを下から突いて破砕する方法とそれ以外の方法の比率は、この3年間で何割くらいかとの問いに、バールで下から突く破砕方法が7割以上との回答が7業者あったが、7割との回答した業者は3年間で100件の受注量、10割と回答した4業者のうち2業者は3年間の受注量が110件と450件と、比較的工事の受注量の多い業者が、バールによる破砕の方法を支持している。
10. 解体・改修工事現場でのあと片付けは、毎日作業の最後に掃除機を使うとの回答が9業者、毎日作業の最後にほうきで掃き掃除を行うが2業者あった。ほうきと掃除機を併用し掃除を行うとの回答は6業者であった。使用している掃除機は、ほとんどヘパフィルター付真空掃除機を使用している。
11. アスベスト含有建材(フレキシブルボード・ケイカル板他)のみの解体・改修工事現場での後片付けの際、発生した廃棄物は袋づめし、アスベスト廃棄物としているかとの問いに、アスベスト廃棄物扱いが9業者、一般産業廃棄物扱いが6業者であった。
12. アスベスト含有建材(フレキシブルボード・ケイカル板他)のみの解体・改修工事現場での後片付けの際、作業者はどのようなマスクを使用しているかとの問いに、すべての業者が、防じんマスク使用と回答している。
13. 解体・改修工事の際発生したアスベスト含有建材の廃棄物はどのように廃棄しているかとの問いに、一般産業廃棄物として安定型処分場に廃棄しているが6業者、特別管理産業廃棄物として管理型処分場に廃棄しているが6業者であった。工事によって様々であるとの回答は5業者で、この場合、廃棄の方法を決定する最大の要因は、事発注者の指示が9業者、元請業者の指示が5業者、近隣住民など第三者の指摘は0(ゼロ)、その他が5業者であった。その他の具体的な内容は、
・ 行政指導及び仕様書にて。
・ 社内規定・アスベスト材はアスベスト処理を行う。
・ 法律に従っている。
・ 当社が元請であり、発注者指示もあるが、法に基づく当社の元請責任として行っている。
・ 自社の管理規定による。
としている。
14. 以上の点や、その他アスベスト粉塵の抑制についてのご意見や、独自の工法などがありましたら、お聞かせくださいとの問いには、アスベスト工事単価のダンピング、行政のアスベスト対策の甘さなど、様々な意見、現状が寄せられた。
以上




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