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省庁交渉 省庁交渉の記録


2000年度 

国土交通省

参考:
非飛散性アスベスト含有建材の取扱いについて(通知)

2001年7月9日(月)13:30〜15:00 国土交通省1階共用会議室

国土交通省側出席者
@技術調査課 調査官 渡辺
A 営繕部建築課営繕技術管理室 室長補佐 尾崎
B 営繕部建築課 課長補佐 村田
C 総合政策局建設業課 課長補佐 川村
D総合政策局建設業課 係長 奥村
E 住宅局建築指導課 係長 青木
E鉄道局施設課 課長補佐 山口
F海事局安全基準課 調整官 加藤
G海事局安全基準課 課長補佐 金子
H 海事局造船課 専門官 伊藤
I海事局造船課 係長 貴島
(窓口: 大臣官房総務課 糸井雄一、TEL 5253-8181/FAX 5253-1523)

全国連側出席者
9名: 古谷杉郎、永倉冬史、名取雄司、大内加寿子、虻川十朗、西雅史、西田隆重、信太忠二、飯田勝泰



1. 内外情勢に対する認識、アスベスト全面禁止の導入

要請書前文で述べたような内外の情勢を踏まえ、日本においてもクリソタイルを含めたアスベストの輸入・製造・使用等の禁止を早期に実現するようイニシアティブを発揮されたい。内外情勢に関する貴省としての認識もお聞かせ願いたい。

【回答】 建築基準法を所管する立場(住宅局建築指導課)としては、まず、現在建築物で一般的に使用されている石綿含有建材は、スレート板などの成形材であるが、これらの成形材については、建築物を通常使用する状態では、粉末や繊維が飛散するおそれは少ないものと考えている。したがって、建築材料として通常使用される状態での有害性が判明していない現状では、建築基準法上禁止することが必要であるという認識にはいたっていない。

なおご指摘のとおり、アスベストに関する貿易紛争等々、内外情勢の動向については、引き続き情報を収集をして、対応していきたいと考えている。

※ 毎年この質問項目には、「建築基準法の立場」から回答がなされる。禁止する権限をもつのが建築基準法だけということもあるのだろうが、一方、他のやりとりにあるように、自らが発注する工事ではアスベスト建材非使用を明記し、建設リサイクル法でもアスベスト建材を「非使用が求められる建材のひとつ」としている。国土交通省総体としてのスタンスはどこにあるのかということで議論を求めたが、あまり反応はなかった。「建築基準法は民間を含めた全国一律の最低基準を示したもの、その立場から答えると上記のとおり」、とのことだった。

「通常使用する状態」の説明を求めたのに対しては、「一般的に、こうした材料を扱うやり方について知識のある事業者が通常使用する状態をイメージしている」。

3月12日の世界貿易機関(WTO)の裁定については、「承知はしているが、原文自体は見ていない」。「今後も(情報の)把握に努め、参考にしていきたい」。


2. 関係省庁連絡会の開催

総合的なアスベスト対策を確立するための、責任体制をはっきりとさせた、関係省庁連絡会を開催するようにされたい。

【回答】 建築物に使用されているアスベスト成形建材については、使用されているアスベストが安定した良好な状態にあり、通常粉じんが飛散するおそれがないと考えている。また、工事期間中の安全確保と廃棄物になったときの処理については、労働安全衛生法、廃棄物処理法等により適切に対応されるものと考えているので、連絡会の開催については今のところ考えていない。


3. 建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)の施行

@ 策定された「建設リサイクル法基本方針」では、「建設資材の製造に携わる者は、端材の発生が抑制される建設資材の開発及び製造、建設資材として使用される際の材質、品質等の表示、有害物質等を含む素材等分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化等が困難となる素材の非使用等により、建設資材廃棄物の排出の抑制並びに分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化等の実施が容易となるよう努める必要がある」とされている。建材へのアスベストの非使用、および、アスベスト含有の有無の表示の徹底等をどのように進めていくお考えかお聞かせ願いたい。

【回答】 ご指摘の引用箇所は、「関係者の役割」として、「建設資材の製造に携わる者」に対する努力(義務)規定を記載した部分。特定建設資材に係る分別解体等、特定建設資材廃棄物の再資源化等を促進するために必要な事項を記載している。すなわち、建設資材の開発にあたっては、排出抑制の観点から、端材の発生が抑制されるものを開発し、製造すること。それから、分別解体等、再資源化等の促進の観点から、建設資材が何によってできているかといったことがわかるように、材質とか品質の表示。それから、有害物質等が含まれる素材、それが用いられると、分別解体等、再資源化等が困難になってしまうことから、そういった素材を使わないようにすることを通じて、分別解体等、再資源化等が容易となるようにということ、である。

建材へのアスベストの非使用ということについては、現状としては、アスベストを含有した建設資材については、分別解体等や再資源化等にあって一部特別な方法が求められることがあるので、分別解体等や再資源化等を容易にする観点から、材質等の表示、あるいは非使用が求められる建材のひとつには考えられると思っている。建設業課の立場から言うと、建設リサイクル法の講習会等を開催しているが、この内容を引き続き、資材製造業者や建設業者に対して広範に周知を図っていき、ご理解とご協力をお願いしていく。

※ 今回「基本方針」で分別解体、再資源化がむずかしいものを個別具体的に記載していないのは、アスベスト含有建材に限らないが、技術によって、ある時期には分別解体、再資源化がむずかしいものも、ある時期には技術革新によって可能になる場合もある、ということを含めて、とりあえず今は、概念的にこういうものを特定するということでこういう表現になった。で、現時点で考えれば、アスベスト含有建材は、再資源化等の方法が見当たらず、解体では吹付け建築工法の解説に書いてあるように、ただガーッとやってしまうと粉じん飛散を起こすおそれがあるということなので、(一部聞き取れず)取り扱いに特別な注意が必要となる。そうすると、建設リサイクル法の指針というのは、そういったものがある、そういった工法をとりなさいということを、はっきり***費用の負担の面で過大なものになるので、そういう観点も含めて、分別解体***しにくいものはお金がかかりますよと、これは具体的には書けないが暗にそういうことで、できるだけ分別解体、再資源化等しやすいものを使っていただく、しにくいものは使用しないようにしよう―これはあくまでも努力規定ですが―そうしたことを書かせていただいた。

※ 分別解体基準や講習会等でアスベスト含有建材のことが具体的にはふれられない懸念も残るとの指摘には、「講習はたしかに限られた時間で行われるので、十分時間がとれるかどうかはなかなかむずかしい。『建築副産物適正処理推進要項』等を参考にしてくださいと示すことは考えられる?」。「建材に何が含まれているかは、たしかにわれわれも欲しい情報だが、(完全に)把握はできていない。(すべての有害物を網羅したようなテキストをつく得ることは不可能)」。4の「非飛散性 アスベスト含有建材対策」もからめて、現在・過去の建材のアスベスト含有建材の情報把握と周知をめぐっても若干の議論を行った。

A 公布された「建設リサイクル法施行令」で法第2条第5項の「特定建設資材」とされた4品目(コンクリート、コンクリート及び鉄から成る建設資材、木材、アスファルト・コンクリート)、および、それ以外にも石膏ボード等についても、「できる限り分別解体等を実施し、その再資源化等を実施することが望ましい」とされているが、これらの建設資材の中にアスベスト含有建材が含まれてしまうことはないか、お聞かせ願いたい。

【回答】 ご指摘の部分は、特定建設資材の再資源化等の促進のための具体的方策などを記載したもの。特定建設資材として廃棄物になったものとして想定しているのは、@コンクリートの塊、A建設発生木材、Bアスファルト・コンクリート材であるが、ほかに、Cその他特定建設資材以外の建設資材について再資源化等の推進をする方策を記載した。ここの部分では、特定建設資材以外の建設資材でも、それが廃棄物になった場合に再資源化等が可能なものは、できるだけ分別解体等を実施して、再資源化等を実施することが望ましいとした。具体的には、廃プラスチック、そのうちでもとくに塩化ビニル管、継ぎ手等、さらには石膏ボードを(入れ)たが、これらは、建設資材廃棄物としての排出量の多さなどから、特定建設資材廃棄物として指定することも考えられるが、現時点では、再資源化施設等の不足などから、再資源化が経済性の面における制約が著しいと判断された。そのため、工事現場の近傍に再資源化施設があり、当該施設に運搬する費用が過大とならないなどの場合には、当該施設に搬出して再資源化するよう努力規定を置いたものである。

ご指摘の点について、例えば、廃石膏ボードについては、石膏ボードメーカーが広域再生事業―環境大臣指定制度を実施していて、現時点では、建築物の新築にあたり発生した自社の端材のみを、自社の製品として活用しているのが実情。石膏ボードについては、建設資材としての利用量が多く、廃棄物としての発生が急増すると予測されるので、基本方針に、石膏ボードメーカーの取り組みに協力することを盛り込んだもの。なお、こうした制度を適用するもののうち、アスベスト含有建材では、すでにロックウール化粧吸音板について2社指定されていることは承知している。新築時に指定された材料を使用した場合には、当該制度に基づいて端材が引き取られ、製品の原材料として再び利用されるようになっている。ただし、これらの商品についても、いずれも自社製品のみを受け入れていて、他社のまたは自社の製品であることが確認できないものについては受け入れていないと聞いている。また、現在、ロックウール化粧吸音板はノン・アスベスト化されていると聞いているので、建設端材にはアスベスト含有建材が廃棄物として発生することはないということである。そのため、懸念されているような、石膏ボードやアスベスト含有建材が混入するということは、実態としてはないのではないかと考えている。

※ 66頁の「日本窯業外装材協会に対する調査結果」の内容も参照されたい。

B 廃棄物処理法の対象となる「飛散性アスベスト」だけでなく、「建設資材廃棄物の処理過程において、フロン類、非飛散性アスベスト等の取り扱いには十分に注意し、可能な限り大気中への拡散又は飛散を防止する措置をとるよう努める必要がある」。「非飛散性アスベストについては、粉砕することによりアスベスト粉じんが飛散するおそれがあるため、解体工事の施工及び非飛散性アスベストの処理においては、粉じん飛散を起こさないような措置を講ずる必要がある」とされているが、どのようにして実効を確保していくお考えかお聞かせ願いたい。

【回答】 ご指摘の部分は、「基本方針」の「分別解体等特定建設資材廃棄物の処理等の過程における有害物質等の発生の抑制等に関する事項」の中に記載された内容である。建設業課としては、建設リサイクル法基本方針の内容を、前述のとおり講習会等の開催等により、建設業者等に広範に周知することによって、これらの内容についてご理解とご協力をお願いしているところである。

また、従来から「建設副産物適正処理推進要項の解説」の中に、非飛散性アスベストについては、粉砕することによりアスベスト粉じんが飛散するおそれがありますので、粉砕しないように解体するととともに、安易に破砕して粉じん飛散を起こさないように、できるだけ直接埋立処分することが望ましい、と記載しているほか、この要項を、旧建設省直轄工事共通仕様書において、廃棄物処理にあたり遵守すべきものとして指摘することを通じて、建設業者に適正処理を指導してきたところである。これらの取り扱いについては、今後も引き続き行っていくこととしている。

C 「解体工事業に係る登録等に関する省令」により、選任しなければならない技術管理者の基準等が定められた。法第21条第1項により登録を必要としない土木工事業、建築工事業、とび・土木工事業に係る建設業の許可を受けた者を含めて、解体工事においてアスベスト含有建材等からのアスベストの飛散防止の施行技術の確保をどのように図っていくお考えかお聞かせ願いたい。

【回答】 解体工事業登録は今年の5月30日より実施されたところであるが、この登録にあたっては技術管理者の選任を要件のひとつとしているが、この技術管理者の基準としては、建設業許可と同様の仕組みとしている。一定の実務経験年数を義務づけているほか、一定の国家資格等を有する者、としている。解体工事業者に対しては、解体施工技術の確保のために、建設リサイクル法30条第2項で、主務大臣は、前項の施工技術の確保に資するため、講習、資料の提供、その他の措置を講じるものとする、としている。これに基づき、国土交通大臣が実施する講習、またはこれに代わるものとして指定した講習で、必要な知識等を講習内容とすることとしている。具体的には、(社)全国解体工事業団体連合会が実施する「解体工事施工技術講習」を指定することとしている。また、建設業**業者に対しては、管理技術者に対して更新時に必要な講習を義務づけており、この中で必要な知識等を講習内容としている。これらの講習を通じて、安全先端方式(?)の施工技術の確保を図っていく。

D 法第9条第2第2項で「主務省令で定める」とされる「分別解体基準」策定の見通しと内容、および、その中で解体工事においてアスベスト含有建材等からのアスベストの飛散防止の施行技術の確保をどのように図っていくお考えかお聞かせ願いたい。

【回答】 現在作業中で、策定の見通しは、今年の夏か秋にかけて内容が明らかになるようにしたいと考えている。詳細については決まっていないが、本省令で定める内容については、特定建設資材廃棄物をその物質ごとに分別することを確保するための、適切な施工方法に関する基準というかたちで定められているので、アスベスト含有建材は特定建設資材として指定されていないので、アスベスト含有建材の**を確保するための施工方法ということでは、**させることができるものではないと考えている。そのために、前述のBのように、「建設リサイクル法基本方針」の中で、努力規定だが、規定したものである。なお、建設リサイクル法の基準、分別解体等、再資源化等の適正な確保を実施するために必要を認めるときは、都道府県知事が、対象建設工事実施者に対して、助言、勧告、命令、国で定めた基本方針に即して各都道府県知事が定める指針を勘案して行われることになるので、例えば、分別解体基準と異なる方法で解体が行われたり、各都道府県の指針に反する行為が行われたりした場合には、都道府県知事から助言、勧告、命令が行われ、命令違反に対して罰則がかけられるという仕組みになっている。

E 実効性のあるアスベスト対策の確保という観点から、例えば、アスベスト除去工事・封じ込め工事については、(財)日本建築センター等による審査証明を受けた保全技術の採用を義務づけることなどが考えられないか。

【回答】 建築物に施工されている吹き付けアスベストに関して、その劣化や除去等の処理作業により、アスベスト粉じんが飛散するおそれがあることが指摘されていることから、これまで吹き付け、アスベストの劣化飛散、適切な維持保全および改善方法についての技術指針―これは昭和63年に旧建設省で監修した「既存建築物の吹き付けアスベスト飛散防止技術指針・同解説」により取りまとめ、建設業者等に対して気を配っているところ(?)。したがって、これらの審査証明を受けた保全技術の採用を義務づける必要はないのではないかと考えている。

F 同じく、実効性のあるアスベスト対策の確保という観点からは、到底適正な技術を確保することが困難と考えられるような価格競争の激しさ、および、適正な施行技術が確保されたかどうか確認する外部監査の不在を問題点として指摘できる。これらの対策についてどのようにお考えかお聞かせ願いたい。

【回答】 建築物の解体・改修工事における安全確保が**になったときの対応については、労働安全衛生法や廃棄物処理法等が役割分担している。解体・改修工事におけるアスベスト対策一般については、当省では関知していない。

G 法第9条第3項で「政令で定める」とされる届出等対象「建設工事の規模に関する基準」についてもお聞かせ願いたい。届出内容に、解体・改修工事の場合には、アスベスト含有建材の有無・使用量等の確認、アスベスト含有建材の工事・処分等の計画、工事中のアスベスト飛散防止計画等を含めるようにされたい。

【回答】 「建設工事の規模に関する基準」については、政令で定めることとしているが、現在検討中。ただ、昨年、概要というかたちで案を公表している。建築物の解体工事については床面積が80m2、新築工事にあっては床面積が500m2、土木工事にあっては費用総額が**、届出の内容については、建設リサイクル法第10条第1項各号で定めているところである。第1号から第4号までは、特定建設資材に係る必要事項なのでアスベスト含有建材に関する事項は含まれない。第5号「その他主務省令で定める事項」に加えるものについては、現在検討中。なお、この場合についても、届出があった特定建設資材を助成することを目的としたものであるので、これに関係のない材料について義務づけることは難しいだろうと思う。

H アスベスト処理工事の届出という観点からみると、労働安全衛生法、大気汚染防止法、廃棄物処理法および地方自治体の条例等に基づくものに、さらに建設リサイクル法に基づく届出が加わることになる。この際、共通する部分に関しては、最も網のかけ方の広い届出対象に斉一化するようにされたい。

【回答】 他の法律に基づく届出は、それぞれの法目的からして定めているものである。

I 同様に、労働安全衛生法、大気汚染防止法、廃棄物処理法、建設リサイクル法および地方自治体の条例等が適正に遵守されているかどうかを関係省庁・地方自治体等が共同で調査・監督する体制を確立するようにされたい。

【回答】 法律の施行状況については、それぞれの官庁において実施しているのが大原則であり、必要に応じて関係部局と協力して調査を行うことは重要であると考えてはいるが、その体制の確立というところまでは申し上げることはできない。


4. 「非飛散性」 アスベスト含有建材対策

@ 国土交通省におかれては、昨(平成12)年3月31日付けで、「非飛散性アスベスト含有建材の取扱いについて」という通達(営計第44号)を発出しているとお聞きしている。同通達および関連する事務連絡等を提供いただくとともに、その内容についてお聞かせ願いたい。

【回答】 (56頁掲載の通知と旧建設大臣官房官庁営繕部監修「平成10年版 建築改修工事共通仕様書」((財)建築保全センター)の第9章「吹付けアスベストの除去及び封じ込め工事」の部分のコピーを提供された) この通知は、「アスベスト成形板処理作業の標準」ということで、施工条件の明示として、発注の際に使用するもの。内容は、アスベスト成形板の撤去、集積、運搬等、処分等、について示している。また、設計図書への記載・積算の取扱い、施工に係る配慮事項等、について記載している。施工に係る配慮事項等としては、まず、施工業者に作業にあたって事前に「施工計画書」を出させること、それに基づいて自主管理を行うこと。それから、「廃棄物処理計画等」でアスベスト成形板の処理計画について、われわれの方で確認を行う、ということを記述している。

それから、「建築改修工事共通仕様書」第9章の3節「施工計画」では、通達にのっとって、実際に工事を発注する際に計画当初の段階でどのような記載をするのかを示しているので、参考にしていただきたい。

※「撤去」と「集積、運搬等」については、飛散性アスベストとほぼ同じ対応を指示しているが、「処分等」について、「一般産業廃棄物として安定型処分場で処分する」とされたことの理由―処分場が確保できないということか?―を質したが、明答なし(「処分がむずかしい」?)。

A 現行法令で「非飛散性アスベスト含有建材」とされているものの解体・改修・廃棄等におけるアスベスト飛散防止対策の強化は官民を問わずきわめて重要であると考えているところであり、@の施策がもし国土交通省の直轄工事のみを対象とするものであるとしたら、貴省以外の省庁や地方自治体等および民間に対策の強化を徹底していく方策についてお聞かせ願いたい。

【回答】 われわれ(営繕部建築課?)が関係しているのは、省庁と自治体へのご案内ということで、今示した文書は、省庁と地方公共団体との会合の場所があるので、そこで示して、内容の周知を図っている。ただ、どちらに対しても直接の指導権限はもっていないが、そうしたものを担当している者同士の自主的な情報交換という立場で行っている。各省庁については「中央官庁営繕担当課長連絡会議」で不定期開催、地方自治体については都道府県の「全国営繕主管課長会議」が年2回程度開催されている。

※ 今回初めて周知のルートが明らかになったが、とくに地方自治体に浸透していないことを指摘。

B 過去、旧建設省とは、同省の「建築・改築工事共通仕様書」の内容等を含めて、その所掌する施設については、アスベスト含有建材は使用しないようにしているとうかがってきた。国土交通省においても、このお考えに変わりないかうかがいたい。国土交通省として新たに策定された「建築・改築工事共通仕様書」があれば、アスベスト含有建材に係る部分を提供されたい。

【回答】 国土交通省になってからの新しい共通仕様書はまだつくっていない。現段階では、ご指摘の旧建設省版の仕様書を使っている。「建築改修工事共通仕様書」は4年ごとに改訂しているので、次回は平成15年になる予定。

C 現在の日本におけるアスベストの用途はほとんどが建材であり、また、63%(1996年、日本石綿協会調べ)がスレートに使用されている。この点では、とくに鉄道関係の駅舎に使用されている波形スレート等の使用状況について把握しているところをお聞かせいただくとともに、使用中止、安全な代替化の方策についてお聞かせ願いたい。

【回答】 アスベストの使用状況については把握していない。と言うのも、通常に使用している状態では(危険ではないということなので、必要と考えていなかった?) ただ一部、運輸省と建設省で建築基準法の***鉄道事業法に基づいて***上屋については普通鉄道構造規則というのがあり、構造上の最低限の安全に関することを規定しているが、材質は明文化していない。ただ、アスベストについては、鉄道事業者も***改築等する場合には***できるだけノンアスベストを使うとかいうことはしている。こういう質問は初めて受けたので、JRにも聞いてみたが、こういうマニュアル(共通仕様書)等を建設省からもいただいていて、それにしたがってやっているとのことだった。(平成4年にJR東海が吹き付けアスベストに関する実態調査をやっているのだが、報告書は廃棄されてしまっているようで入手できなかったとのこと。)

※いくつかの実態も指摘し、建設省の直轄工事に対する様々な方針にしたがった対応、指導を要請した。また、鉄道駅舎が波形スレート板の重要な需要先であることを踏まえ、過去にさかのぼった実態把握が可能か検討を要請した。


5. 国際海事機関・バーゼル条約におけるアスベスト対策の進展状況

@ 国際海事機関(IMO)における、新造船舶および現存船への新たなアスベストの設置を禁止する国際海上人命安全(SOLAS)条約改正に係る昨年以降の動向、および、国内的な対応の方針についてお聞かせ願いたい。

【回答】 昨年11月にIMOの海上安全委員会(MSC)で、SOLAS条約が改正され、2002年7月以降、新たなアスベストの設置については、古い船に設置する場合も含めて、全面的に禁止することが決定された。現存船関係については、現時点ではまだ検討が進められているところだが、検討の中で一番問題になっているのは、すでに措置しているものをとることによって逆に被害が増すということが国際的に認識されていて、だいたい船の寿命は平均15年で、15年たつと廃船ということになるので、基本的にはとらせるのではなくて、モニタリングとその位置をきちっと保ちながら安全に船の寿命まで使うという方向で議論が行われている。来年5月のMSCで最終的な判断がなされる見込みである。後者については、3月に開催されたMSCの下の設計設備小委員会(DE)で、「既存のアスベスト含有材料のメイテナンス及びモニタリングのガイドライン」の検討のための叩き台がつくられたところ(船の運行者を対象にした、「かなり軽いガイドライン」)。現在、各国に回送中であり、これを踏まえて各国が本委員会(MSC)の方に意見を出す。(ドラフトは後日提供された) こちらの方が不案内な部分もあると思うので、助言いただければありがたい(このガイドラインに対する国内対応は未定とのこと)。

基本的には条約改正にそった国内対応をしていく。時期は未定だが、省令改正になる。(IMOで例外3品目とされたものが本当に使用されていないかの確認も含め、現状把握をしたうえで?)

A 現存船にすでに設置されているアスベスト対策に係る、バーゼル条約・IMO等における昨年以降の動向、および、国内的な対応の方針についてお聞かせ願いたい。

【回答】 船舶の解撤に関しては、昨年お話ししたように、バーゼル条約にリーガル・ワーキンググループとテクニカル・ワーキンググループがつくられている。まず、解体する船舶にバーゼル条約が適用されるかという問題については、リーガル・ワーキンググループの方で検討しているところだが、昨年10月の第2回会合では何も議論がなかった。本年6月に第3回会合でも、各国から何の回答もないという事務局の報告で、9月くらいまでに各国からコメントを出してほしいという要請があった。また、事務局の方で、法的な取り扱いについてコンサルタントに調査依頼をするなどという報告があった。(「バーゼル条約が適用される」という日本のポジションに変更はないとのこと。)

テクニカル・ワーキンググループの方は、昨年10月の第17回で、ノルウェーから船舶解撤にかかるガイドラインの骨子と言うか、目次案が提案され、様々な議論があった。今年6月の第18回会合ではかなりボリュームのあるガイドラインの案(ホームページで入手可能)が提出された(会合の間近に公表されたとのこと)。かなりよくできているガイドラインであるようで、それについてコメントがある場合は**までに出してほしいという要請があった。10月に2つのワーキンググループの合同会合を開催することが提案された。その場に、テクニカル・ワーキンググループのガイドライン案に対するコメントやリーガル・ワーキンググループのコンサルタントに依頼した調査報告などが示されるだろう。まだまだ、各国の間で様々な議論があることが予測され、どうなっていくかはまだわからない。バーゼル条約の締約国会議は来年12月に予定されているが、テクニカル・ワーキンググループのガイドラインの方はそれまでにまとまるかもしれない。国内対応については、関係業界とも相談しながら検討していこうと思うが、まだ未定である。


6. その他

@ 国土交通省として、建築物の解体・改修工事におけるアスベスト対策およびアスベスト飛散状況の実態調査・把握を行われたい。その際、アスベスト飛散状況のデータは、他省の所管事項ではあるが、PRTR(環境汚染物質の排出・移動登録)制度の国による排出量の集計等に活用することができるようにされたい。

【回答】 前述のとおり、建築物の解体・改修工事における安全確保、廃棄物になった場合の処理に関しては、労働安全衛生法や廃棄物処理法等が対応しているので、当省では関与していない。

A 国土交通省(旧建設省、運輸省各々)関係で、過去に行ってきたおよび現在実施中のアスベスト問題に係る調査研究・委託研究等の一覧を示されたい。

【回答】 旧建設省の当時建築研究所において、昭和63年度〜平成2年度、「建築における石綿系建材の公害対策技法に関する研究」、平成元年度と平成3年度に「建築物のノンアスベスト化技術の開発」について研究している。(…各研究の概要を紹介したが聞き取れず…)

★後日2つの研究の報告書を提供された。

昭和63年に、既存建築物の吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術研究会―委員長は岸谷(孝一)東京大学教授で、日本建築センターに設置された―が、既存建築物のアスベストに関する調査・診断手法及び処理工事施工方法について検討を行った結果をまとめ、これは、日本建築センターから「既存建築物の吹付けアスベスト粉じん飛散防止処理技術指針・同解説」として発行されている。




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