2001.2.25 |
1. 目 的 新しい千年紀がはじまったが、アスベストは世界中で引き続き何百万もの死と疾病を引き起こし続けている。この国際会議の目的は、各国の経験を吟味、問題を確認して、対応について議論し、効果的な解決策を絞り出すことである。その生命がアスベストによる脅威にさらされている人々を結集することによって、アスベスト被災者とその介護人たち、政治家、社会活動家、医学専門家、政府当局者、環境・市民団体の活動家、安全衛生活動家、専門家、ソーシャル・ワーカー、職人、建設労働者、その他の関係者のための公開のフォーラムを開催したい。 産業化諸国および開発途上諸国からの参加者たちには、その個人的または専門的な経験を議論する機会を楽しんでいただけるだろう。ワークショップやパネルが、少人数の集まりの中での情報の交換を促進し、ポスター・プレゼンテーションは、違った角度からの情報入手の機会を提供するだろう。世界の各地からの参加者の間の、様々な専門分野を超えた自由な情報交換は、決意と連帯を強化することになるだろう。きわめて重要な情報交換のチャンネルが作り出され、それによって新たなイニシアティブや調査研究が生み出されることになるだろう。 2. 開催地/日時/通訳 会議は、2000年9月15-20日、サンパウロから20キロのところにある町オサスコ(Osasco)で開催される。オサスコは、ここがこの国(ブラジル)のアスベスト・セメント産業の中心地であるということから選ばれた。54年間にわたって、アスベスト・セメント商品がエタニット(Eternit)のオサスコ工場で製造され、50年間、アスベスト含有ブレーキ・システムがここで作られた。ブラジルのアスベスト被災者の団体であるABREAは、この町に本部を置いている。進行中のこの問題に対する国内の注意を喚起するための、記者会見が行われる。ブラジルにおける何千名もの死者を記念するマーチ(行進)に、会議の参加者とともに、ブラジルのアスベスト被災者と家族たちが参加する。3日間のメイン行事の終了後、社会活動家たちは、さらに2日間の会議に参加することができる。 ポルトガル語、英語、++語の通訳の施設が利用可能になる予定である。IABSのウエブサイトで閲覧可能とするために、参加者には、発言や提案を電子媒体で提供していただきたい。代わりにまたは追加的に、それらの文書は収集されて、オサスコ・アスベスト会議議事録として発行される予定である。 3. 組織/基金 会議は、ABREA、アスベスト禁止ネットワークおよびInternational Ban Asbestos事務局によって組織される。基金は、労働組合や国際機関から募る予定である。商業的な資金援助の可能性もあるが、弁護士、医師等の専門家参加者からは参加費を徴収する可能性についても検討しなければならない。支払いが不可能な参加者の会議登録は無料にしなければならない。また、営利企業から、展示用ブースとテーブルを会場に設置する費用を徴収する可能性もある。個人用保護具を販売したり、アスベスト・トレーニングを提供する企業等が関心を示すかもしれない。おそらく、アスベスト関連書籍や安全衛生紙誌の発行者は、商業ベースでの参加に関心をもつだろう。会場では、写真展も行われ、アスベストに関するビデオ、ポスター、その他の視聴覚資料が収集されるだろう。それらの販売も可能である。 4. 参 加 口述発表は、おそらく招待発表者に限られることになるため、ポスター発表の方に、多くの方々に参加していただきたい。文書、ポスター発表、討議グループの呼びかけがあらためて行われることになるだろう。労働組合、国際組織、安全衛生情報紙誌(WHIN、Hazards等々)には、その出版物においてこの会議について紹介していただきたい。Meley's Asbestos Litigator、UK Health and Safety Journal等の雑誌にもこの会議に関する記事が掲載される予定である。パネルやワークショップとして設定される可能性のあるいくつかの分野を以下に示す。 5. 背景: 使用および認識の歴史 5.1 国際的な側面 5.2 個々の諸国 5.3 その他 6. アスベスト被災者 6.1 一般的/共通の諸問題―ブラジル、オーストラリア、フランス、日本、他 6.2 各国特有の諸問題 6.3 支援グループの役割―ABREA(ブラジル)、AND EVA(フランス)、White Lung Association(アメリカ)、他 6.4 その他: イギリスのMacMillan Nurses、その他の諸国におけるイニシアティブ 7. 補 償 7.1 個人損害賠償/使用者責任の事例 7.2 製造物責任の事例 7.3 占有者(occupier)責任の事例 7.4 政府のスキーム(scheme)―Industrial Injuries Disablement Body(イギリス)、Asbestos Institute(オランダ)、Dust Diseases Board(オーストラリア)、ニュージーランド 7.5 多国籍の事例―南アフリカの被災者対Cape plc 7.6 その他 8. 疫学調査および実験研究 8.1 イギリスの疫学データ 8.2 イタリアのマルチ・センター・リサーチ 8.3 その他 9. 社会学的調査 9.1 ブラジル: 潜在的被災者/家族の費用 9.2 東ヨーロッパ 9.3 その他 10. 医学的治療 10.1 調査―Dr. Rudd(イギリス)/Professors Robinson & Musk(オーストラリア) 10.2 病理学 10.3 現在のプロトコル 10.4 苦痛の緩和処置(pallative care) 10.5 オルタナティブ・セラピー 10.6 ビタミンAの試み 10.7 ホスピス・ケア 10.8 その他 11. 予防: アスベスト管理 11.1 同定/ラベリング 11.2 マネジメント(管理) 11.3 トレーニング(教育訓練) 11.4 その他 12. 予防: アスベスト除去 12.1 手 順 12.2 機 器 12.3 その他 13. 汚染土壌 13.1 問題の範囲: ケース・スタディ 13.2 再生(reclamation): 誰が費用を持つのか? 13.3 その他 14. アスベスト・ニュース 14.1 最近のアスベスト禁止 14.2 WTO問題 14.3 その他 *****
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