ウイーク私の主張 2008年1月〜

2008年
10月
●10月7日「投票所問題からも市立小中学校のバリアフリー化をお願いしました」
9月
●9月30日「議場のバリアフリーから投票所の段差問題を考えました」

●9月27日「東京の上野公園の変わりようでホームレス問題を考えました」
8月
●8月20日「地球温暖化防止と新庁舎の駐車場設置をどう考えるか」
7月
●7月20日「これはいけません!甲府市の国保保険料がまた引き上げに」B企業社会の責任とは
●7月5日「これはいけません!甲府市の国保保険料がまた引き上げに」A国の責任とは
●7月4日「これはいけません!甲府市の国保保険料がまた引き上げに」@今回の保険料の引き上げ額とは

●7月1日「小中学生にも医療費援助急増」と国のひどさを考える
6月
●6月30日議会での「市町村議3割が質問ゼロ」を考える

●6月23日「おかしい!どうして保育所の耐震補強化をいわないのか?」
●6月12日「後期高齢者医療の滞納問題で具体的な詰めが出来ていません」
5月

●5月29日「障害者問題で『わかったフリ』は間違いのもとだと思いました」
4月
●4月30日「公的医療と健康・いのちを守る請願署名」行動をします。
●4月21日「高齢者の不安と怒りが後期高齢者医療制度で高まっています」
●4月4日「長寿」か「後期」か?混乱の中で「後期高齢者医療が出発?
3月

●3月24日現代版「姥捨て山」の後期高齢者医療制度に同意できません
2月
●2月18日「給食費などを援助する就学援助制度の現状はどうなっているのか?」
●2月16日「学校給食は『食事サービス』ではなくて教育であり教育の中身です」
●2月14日「給食未納問題を解決する最善の方法は給食費の無料化です」
●2月12日「『給食費滞納の児童を名指し』これでは教育ではありません」
●2月1日中国産の冷凍餃子食中毒問題で考えたこと」
1月

●1月16日「新成人おめでとう!将来の希望を棄てないで頑張りましょう!」
●1月9日「奨学金制度は重要『お金がないならあきらめろ』は是正すべき」
●1月4日「今のバラエティー番組は暴力やいじめ、そして危険を笑いにしている」

●1月1日「新年明けましておめでとうございます。今年は生活防衛の年です!」



2008年10月7日(火)

  投票所問題からも市立小中学校のバリアフリー化をお願いしました

●私は、下記の文章で、甲府市に市立小中学校のバリアフリー化をお願いしました。

    

 投票所でもある甲府市立小中学校の

バリアフリー化への調査と具体的改善へのお願い


 甲府市建築営繕課様

 9月に行われた甲府市議会の決算委員会で「投票所の入り口に段差があり、しかも仮設の簡易スロープも設営できない施設がある」ことが明らかとなりました。甲府市選挙管理委員会に問い合わせたところ。現在のところ9箇所あり、そのうち、5箇所が甲府市立小中学校でした。
 社会的にバリアフリーが求められているときに、こういった施設の状態を放置していてはならないと考えます。高齢者や障害者の人権と投票権を守るためにも、投票所のバリアフリー化は必要です。特に小中学校の施設は、地域の避難所であり、高齢者や障害者のための福祉避難室も開設しなければならない施設です。また、増加傾向にある障害児の教育権を保障するためにも教育施設の改善が問われています。

 つきましては、以下の甲府市立小学校・中学校施設の段差の状態を早急に調査されバリアフリー化へ向けての具体的な改善への検討をお願いいたします。

・甲府市立富士川小学校

・甲府市立相川小学校

・甲府市立千塚小学校

・甲府市立北新小学校

・甲府市立南西中学校

 なお、お忙しいとは思いますが、その調査結果と具体的な検討結果をお知らせ下さい。

2008年10月7日         甲府市議会議員   山田 厚

●まもなく、衆議院選挙もはじまるようです。この機会にも防災や教育のための改善は必要だと思いました。

2008年9月30日(火)


 議場のバリアフリーから、投票所の段差問題を考えました


●決算委員会もあって長い9月議会が今日閉会となりました。同じ会派の中込市会議員が、今回議長に就任したことで、会派代表者会議や広域議会など様々やることが増え私にとって大変忙しい議会でした。

●九月議会の特徴は中込議長となったことで、様々な小さな改善がはかられました。

・議長主催の議員学習会( 救急法や財政健全化法など)の学習会がはじまった。

・障害者に配慮された本会議場になりはじめた。

 ・車イスの傍聴席が三席設けられた。

・聴覚障害者のための手話通訳+要約筆記者の支援がはじめて傍聴席でおこなわれた。

・本会議場の議員の演壇が対面式になった。

  これは一問一答方式にも活用でき、また車イスからの質問もできるようになった。

・予算委員会や決算委員会の会議録が甲府市のホームページに掲載されるようになった。

●これらの改善は私自身の意見でもあったわけですから、小さくても改善ができことに喜んでいます。

特にありがたかったことは、本会議場の傍聴席の改善もあったことで私の代表質問にたくさんの障害者の方々が傍聴に来ていただいたことです。そして傍聴席で、車イススペースや手話通訳者・要約筆記などを活用していただいたことです。これはバリアフリーを目指す今後の議会運営の改善にとって具体的なお手本となりました。パイオニア的な行動をしていただいたみなさんに本当に感謝しています。




 投票所の段差解消も遅れています

●また、バリアフリーをめざすことは、単なる市議会のイベントに終わらせないで、今後、市政のさまざまな施設と運営にも活かさねばなりません。

 例えば、車イスの問題だけでも、楽に使えるスロープは、まだまだ整備されていません。甲府市の小中学校にはエレベーターが一箇所もないだけでなく、スロープも完全には整備されていません。

●私は、決算委員会で甲府市の選挙管理委員会に甲府市の投票所の段差問題で質問しました。これは私の前にも質問した議員さんもいましたが、私は重要なことだと思い重ねて質問しました。当局の回答によると、「投票所の10箇所が仮設のスロープもつくれない段差がある箇所」とのことでした。

 つまり、甲府市内の選挙投票所のうち「バリアありの投票所」が10箇所も残っていたのです。もちろんこれらの箇所では人的な介助をしているとのことですが、施設面の改善は急ぐ必要があります。

 そのうちの6箇所は防災上の避難所である小中学校の施設です。避難所はそれぞれ、障害者や足の弱い高齢者などの要援護者のための福祉避難所にもなっています。また、小中学校には、障害児の方の通学も年々多くなっています。

※ 甲府市の特別支援学級の在籍児童数は2003年度84名と比べ2008年度は118名となり34名増えて40%増となっています。そのうち肢体不自由も1名から7名となっています。

●こうなると、投票する権利の問題だけでなく、福祉や防災そして教育の視点からも、段差の解消は重要な課題となります。私は、このことを選挙管理委員会だけでなく、甲府市の建築営繕課・及び教育委員会、福祉部にも強く要望していきます。

2008年9月27日(土)

  東京の上野公園の変わりようで、ホームレス問題を考えました

●地元の文化協会史跡部の東京上野公園の史跡研修に丸一日参加しました。私は上野公園が好きで、何回となく行っています。特にそばの三ノ輪で宿直の学生バイトを一年近くしたときは、宿直明けの午前9時頃から1時間ぐらいはいつも公園を散策していました。週に2度くらいだったと思います。ほとんど人のいない平日の上野の東照宮や彰義隊の墓はなんか趣があって気持ちが落ち着きました。それに国立博物館もお気に入りでした。

●その後も、何回も上野公園にはいきましたが、今回のようにほぼ丸一日いることはありませんでした。そうなると35年ほど前の学生時代の上野公園と現在との比較となります。

●私は、昔と今との違いを強く感じました。

 @ 人が多いことです。平日の午前中からまるでイベント会場のようにごった返していて、緑の中を散策するといった趣はまるでありません。かつての東照宮などではほとんど人はいないで重厚なイメージがあったのですが、いまでは単なる人ごみの名所でした。東京は人口が多くなっているのでしょう。調べてみると当時より120万人ほど人口が増えているとことですが、それにしても・・・といった感じでした。
 A 気がつくと公園内にはモニュメントと柵が多くなっていました。それはそれで意味があることなのでしょうが、緑が多いだけの自然な感じは確かにしなくなって、なんか落ちつきませんでした。

 B 一番強い印象は、ホームレス風の人がたくさんいたことです。こっちにも、あっちにもベンチや木陰にホームレス風の人が横になっていました。またブルーシートの囲いもかなりありました。こうなると「趣」とか「落ちつく」といった感じではなくなってしまいます。「どうゆう暮らしをしているのだろうか?」「身体はどこであらっているのだろうか?」「食べものは?」いろいろ考えてしまいます


時代の流れを感じさせられました。それも残念で寂しいといったイメージです。また自分も随分歳とったなーとか、この世の中は心配だなーとか様々な思いともなりました。

●この日は金曜日なのでホームレスの人は特に多いとも聞きしました。丁度、見ることができたのですが、国立博物館のそばの林には5百人ほどの人が集まっていて、宗教団体と思われるボランティアの方からの週一回金曜日の食事(炊き出し支援)を受けていました。私は、確か何年か前にもこの場所で同じ光景を偶然見たことがありますが、数が倍以上に増えていました。今回は、時間があったので少したたずんであれこれ考えていました。

 ホームレスの人たちはほとんど中年の男性で、整然と静かに順番を待っています。同じ場所でこの団体の方は頭を刈る床屋さんのボランティア活動もしていました。ここでも静かな順番待ちの列がありました。「この5百人ほどの人には、それぞれの家庭もありそれまでの人生もあり、まじめに働いてもリストラされた人も少なくないのでは」「これからどうなるのだろう」「冬はどうなるのだろう」「病院は?」「東京都や台東区の行政はどのような対応をしているのだろうか?」等と考えていました。


●上野公園に詳しい方の話では、「ホームレスの人は街中や駅の側にいると酔っぱらいのサラリーマンから暴力を受けるが、上野公園は乱暴する人がいないので集まってくる」とのことでした。ホームレス襲撃事件も後を絶たないとのことです。

●「いやな世の中になっているなー」と思いました。親代々の豊かな人は力をもって威張りかえり、日々の生活と労働に追われるものは、その苦しさのはけ口を自分より力のないものをさげすみ虐めたがる・・・。

●厚生労働省の2007年の調査によると、全国のホームレス数は18,564人で大都市に集中しています。年齢層は50歳代が43%、生活場所は公園と河川敷が68%でした。

そして「路上生活にいたった理由」

・「仕事が減った」31.%

・「倒産・失業」27%
・「病気・けが・高齢で仕事ができなくなった」21%


 つまり働けなくなったことの理由がほとんどです。リストラなどを許さない雇用の安定と医療保障の充実は重要です。

また、「今後どのような生活を望むか?」では

・「きちんと就職して働きたい」という者36%

・「今のままでいい」という者18.%

 まともに働き生活したと思う人以外に、自暴自棄なっている人やアキラメきった人も少なくないということでしょうか?

●厚生労働省の調査では、ネットカフェ難民といわれる住所不定の若者などの調査を入れていませんから実際はもっと多くの数になります。ちなみに、政府統計ではネットカフェ難民は5400人ですから両方をたすと2万4000人ほどです。

●甲府市でもホームレスの人が増えています。実は先週の決算委員会でホームレス問題の質問をしたところ、1年前の調査では甲府市は31名(山梨県全体で42名)とのことですが、駅北口の陸橋下を見てもブルーシートの囲いはいくつもあり、実際はもっと多いと思われます。

ホームレスの人は住所がないだけに、社会から非合法状態となり生活保護以前の人たちとなってしまいます。社会の安定のためにも雇用(労働基準法・雇用保険・労災保険)・医療・福祉の最低限のセーフティネットの対策が問われます。これは大きな社会問題です。親代々の大金持ちの人を除いて、普通の市民とって、いまの世の中では、「いつ何時、自分がホームレスになるかもしれない」からです。決して人事ではすまされません。

●上野公園で、こんなことを漠然と考えていましたが、心安らぐ緑や史跡の公園の趣など、どこかにいってしまいました。

2008年8月20日(水)


  地球温暖化防止と新庁舎の駐車場設置をどう考えるか

●甲府市民のT。Oさんから、甲府市議会議員全員に出された「新庁舎になる市役所には、地球温暖化防止対策から駐車場をつくらない」という真剣な提起を、私は私なりにこの間考えてきました。

T.Oさんのご提起を要約しますと以下のようになるかと思います。

・地球温暖化は最早先送りはできない。クルマ依存率の高い甲府市民もCO2の削減へ一人一人が真剣に考える時期である。

・市役所の駐車場スペースを自然公園風にして二酸化炭素を吸収する樹木との共生を選択する。

・ガソリンという危険物持つ車を満車にしてしまう駐車場を防災拠点の新庁舎の側に置かない。

・多くの市民は本庁者まで行かなくとも市内10カ所ある窓口のセンターでほとんどの用が果たせる。

・パークアンドライド(シャトルバス・バス代の市の負担)などさまざまな整備を行い、バス路線廃止になってしまわないうちにバス会社と共存共栄で交通手段の確保をはかる。

―こうして『地球は未来からの借り物です。もう、これ以上汚すことは止めようではありませんか、車一辺倒の生活スタイルを考え直そう』と言う、メッセージをこの甲府から全国に発信しましょう。それにはまず、駐車場(身障者用は確保)を持たない甲府市役所から。


という要旨でした。

●これは貴重な提起だと思います。私自身もしっかりお答えしなければと思い、また、この際、自分自身の見解も整理すべきだと考え、ほぼ一ヶ月以上も調査もして検討してきました。

 その要約は以下の通りです。

この問題での私の見解のまとめ

 地球温暖化防止は、
大口の大企業CO2排出総量を削減しなければ実効性がありません。そのため、大口の大企業の排出量削減にむけた社会的な圧力として市民の身近な取り組みも必要です。市民のクルマ使用の抑制は排出総量からみて大きなものではありませんが、喫緊な課題でなくとも身近な取り組みの1つとしての意義があります。

 甲府市の新庁舎にともなう駐車場の廃止は、クルマ社会から脱却するさまざまな社会的な条件整備による結果として徐々にできるものです。その社会的な条件整備がない中で駐車場の廃止だけを先行して実施するとさまざまな弊害を生む原因にもなります。現状では、弊害をさける現実的な対処として新庁舎にともなう駐車場は、障害者用駐車場も含めて今までの駐車場より広く確保しなければなりません。
現在、クルマ社会の弊害は明らかであり、経済的にクルマをもてない市民も増える傾向があります。いまこそ政策的に公共バスの再生も含めてさまざまな社会的な条件整備を行い、今後、温暖化防止の社会のお手本として広いスペースではじめた新庁舎の駐車場の削減を徐々に具体化し常緑樹と芝による緑化をすすめていく方針を持つべきです

●その内容はこのホームページの
「私の学習レポート」に全文掲載してあります。ぜひ、関心のある方はご覧下さい。

●私は、これまで、地球環境問題については必要な知識ありませんでしたが、今回の勉強する機会が与えられ大変よかったと思います。やはり、地球温暖化防止に向けては、市民の一人一人の努力とともに、CO2排出の大企業が努力しなければ実行効果はありません。

 例えば、昨年、東京電力のCO2排出量がまた増えたそうですが、そうなる日本全体のCO2の排出量も確実に増えたそうです。こうなると市民運動です。自らの家庭のCO2排出量を減らす努力とともに、それは、大量排出大企業への社会的な要請・圧力とすべきです。このことがないと具体的な排出量の削減の効果は生まれないと思いました。

●また、T.Oさんの提起のように車社会の問題も真剣に考えるべきと思いました。

 皆さんからのご意見をお待ちしています。


2008年7月20日(日)


これはいけません!甲府市の国保保険料がまた引き上げに!

                そのB 企業社会の責任とは

●国保会計の構造的財政困難になった重要な原因の1つに、企業社会が正規社員から非正規社員化へ雇用の構造を大きく変えたことにあります。
 かつての定年退職までの雇用から、企業にとって必要な時だけ低賃金で雇用するという企業にとってあまりにも都合のいい人事管理は、今の日本社会に大きな混乱を生み出しています。 はたらく者の所得の低下、ニート・フリーターなどの実質的な失業の増大、貧困化、貧富の格差拡大、虐待・いじめ・メンタルヘルス不全・通り魔的な傷害事件の増加などさまざまな悪影響をまん延させています。
 リストラ・倒産の影響で、健康保険などの被用者保険から国保に移動している人も多くなっています。ニート・フリーターなどの若者、アルバイト・パートの非正規労働者のほとんどは国保にしか入れません。失業者と不安定雇用者の増大が、「医療保険制度の最後の砦」である国保が受け皿となって国保の加入者を増やしてきたのです。

●これは国保の被保険者(加入者)の職業構成の大きな変化をみるとよくわかります。かつては農林水産業・自営業者、年金生活者の保険が、今では、ニート・フリーターなどの失業者・非正規社員と年金生活者が中心となっています。厚生労働省も「現在の国保は年金受給者と非正規雇用者の保険になっている」(『国保新聞』2007年11月1日)と言っています。

国保の職業構成の変化(厚生労働省資料による)
1965年 1990年 2004年
農林水産業 42.1 10.0 4.7
自営業者 25.4% 27.9 16.0
被用者 19.5 23.3 24.1%
無職 6.6 35.4 52.4

●これらの国保の被保険者は、いままでより所得も低く生活が安定しない中で高い保険料となります。そして高い保険料ですから、保険料を払いたくても払えない状態となっています。当然、国保会計自体の収入も苦しくなってきます。

 甲府市の国保の場合、2006年度では、200万円以下の所得者が全体の滞納件数の81%を占め、100万円以下の低所得者が滞納件数の59%にもなっています。

 健康保険に入れないで高い保険料の国保にきている労働者も多いはず

●ところで、雇用が不安定となると、企業内では「嫌ならやめろ」の常態がまん延し、労働者の職場における立場は極めて弱くなります。本来、保障されるべき権利もなく「黙って働く」ことが「常識」とされかねません。そうなると労働者が入るべき健康保険に入れないで、しかたなく高い保険料の国保に入っていることも少なくないと思われます。このことも考える必要があります。

日本の医療保険は、新しくできた後期高齢者医療制度を別にすると、大きく分けて2つです。1つは企業ではたらくサラリーマンの被用者保険(健康保険・公務員の共済組合・大企業の健康保険組合など)と、もう1つは、本来、地域住民や自営業者を対象とする国民健康保険(国保)です。
 日本は、国民皆保険体制として全ての国民がいずれかの医療保険に加入することになっていますが、どれでも選択の自由ということではありません。サラリーマンなどの労働者は、国保ではなく、健康保険などの被用者保険でなければなりません。

●本来、健康保険は、労働者ならだれでも自動的に加入されなければなりません。
 
手元にある甲府市の『はたらく若者のサポートガイド』(労働者の権利・社会保障の入門パンフ)をみると

適用事業所
 1人でも常時雇用している法人事業所、5人以上を常時雇用している個人事業所は加入しなければならない。また、これ以外の事業所でも、従業員の1/2以上の同意があれば、事業主が社会保険事務所長などの許可を受けて加入することができる」

被保険者
 上記の事業所に雇用されている労働者(日々雇用されている労働者などの一部を除く)は自動的に被保険者になる」としています。

健康保険法に明記されていますが、法人の事業所で1人だけの労働者であっても、またパートでも通常の労働者の労働日数・労働時間がおおむね3/4以上であるパートも、さらには外国人労働者も、すべて加入者となります。これは当事者の判断ではなく、加入させることが雇用主の義務です。
 健康保険などの被用者保険に加入すると保険料は国保よりかなり軽減されます。被用者保険は、保険料の半額を雇用主が負担し、残りの半額を労働者本人が負担すれば、いいことになっています。国保の保険料はこの10年間で何回も引き上げられていますから、被用者保険と比べて3倍から4倍近くもの保険料負担です。労働者にとって国保より健康保険に加入した方が有利なのは当然です。

●しかし、企業によっては雇用主側の保険料負担から逃れるために、加入させなければならない労働者を、不当にも加入させないこともかなりあります。今日の労働者は、雇用不安の中で、今までになく弱い立場ですから、使用者になかなかものが言えなくなっています。不当で不法な状態は野放しのままにされています。

 この保険料の雇用者側負担を逃れている雇用主を罰則も含めて取り締まるのは、社会保険事務所であり社会保険庁ですが、私の知る限りでは、実態の調査も含めてほとんどまったく行政としての責任を果たしていなません。社会保険庁のいい加減さは年金だけでなく健康保険にもあるのです。
 低賃金と不安定な雇用、そして高い国保保険料の中で、また国保の滞納傾向が強まることになります。

●保険料滞納の問題でいえば、年金生活の高齢者ではなく、働く現役世代の滞納が極めて多くなっています。
 甲府市の国保でみると、25歳から54歳までの国保加入者の年齢層内20%から25%もの人が滞納傾向にあります。滞納件数では、30歳から64歳までの年齢層が全体の滞納件数の60%を占めています。

●このように国保会計の財政難と保険料の高さは、国の医療政策だけでなく今日の企業社会にも大きな原因があるのです。
 しかし、だからと言って甲府市の国保の、保険者である甲府市の行政に責任がないということではありません。次回は甲府市の問題について考えていきます。

2008年7月5日(土)


 これはいけません!甲府市の国保保険料がまた引き上げに!

                   そのA 国の責任とは

●甲府市の国保保険料の負担の過酷さと連続した保険料の引き上げの原因を考えて生きたいと思います。いくつかあるのですが、その根本的・基本的な原因は、国の医療政策にあります。

●国は、「医療費がかかりすぎる」として、特に小泉政権の時に「医療構造改革」を本格的にはじめました。要は、国からの医療費にむけての公的支出を以下に削減するかに目標がおかれています。その医療政策の誤りが、あらゆるところに現れています。

 ・医師・看護師不足 

・それによる公立病院の産科、小児科など休診

 ・診療報酬の「改正」などによる公立病院などの「赤字」化

 ・介護療養病床の廃止、医療療養病床の15万病床への削減

 ・「医療費適正化計画」「地域保健医療計画」などによる病床数の削減

 ・「公立病院改革ガイドライン」による公立病院の民間化などのスクラップ化

 特に

 ・後期高齢者医療制度の発足

 ・後期高齢者医療制度の発足に伴う、健康保険などの保険料の引き上げ

 ・70歳以上からの老人保健制度の解体

   70歳から74歳は国保制度へのおしつけ、75歳以上は、個々人を引き離し後期高齢者医療制度へ

 ・国の医療制度「大改正」の波及して全国の自治体独自の高齢者医療制度の大幅な後退

●つまり、国の医療構造改革とは、国の持つ公的資金を医療費にかけたくない、大削減をしたいだけのことです。ですから、

・保険料をできるだけ多く取り立てる

・患者負担をできるたけ重くする

・国民から医療・病院を遠ざける そのためには、患者負担を重くするだけでなく

  →医療スタッフ 特に医師を減らす

  →入院期間を短縮させる

  →病院を減らす、病床数を減らす

・高齢者から病院を遠ざけ、後期高齢者からは「健診の手抜き」「安上がり医療」と「高い保険料」を行うことが方針


  国の後期高齢者医療制度などの医療制度大改正で国保が財政難に

●国保については、市町村自治体任せにして、国からの支出をできる限り減らそうとしてきました。

 この5〜6年間でみるなら 国の70歳からの老人保健制度の解体と後期高齢者医療制度の発足が、国保会計にもっとも大きな打撃をあたえました。それまで70歳以上の高齢は老人保険制度で対応していましたが、2003年度から70歳から74歳までの高齢者を5年間かけて国保会計に押しけました。

2003年度は70歳までを、国保会計に入れ

2004年度は71歳までを、国保会計に入れ

2005年度は72歳までを、国保会計に入れ

2006年度は73歳までを、国保会計に入れ

2007年度は74歳までを、国保会計に入れ

―国保会計に全ての医療費の負担を押し付けてきました。そして残りの75歳以上は後期高齢者医療制度にいれ、いままでの老人保険制度を解体させたのです。

●高齢者は、若い人より医療費がかかって当然です。だからいままで70歳以上は老人保健制度で医療費は対応してきたのです。それを国保会計に70歳から74歳まで押し込めると、国保会計の主な支出であるその医療費は激増します。 そこで、市町村の国保会計は、どこも極めて苦しいものになっています。

●甲府市の国保会計の場合、特にこの5年間で会計は極めて悪化しました。

高齢者の医療費支出が激増したからです。以下は70歳以上の医療費の増です

 ・2003年度 前年度差5億5200万円増

 ・2004年度 前年度差7億4200万円増

 ・2005年度 前年度差7億8200万円増

 ・2006年度 前年度差5億1800万円増

 ・2007年度 前年度差8億5500万円増

 70歳から74歳までの医療費の支出は2007年度では単年度でも35億円にもなりました。総額の医療費支出の27%にまでなっています。

※老人保健拠出金が減額になったことや70歳から74歳までの保険料が入って相殺されても、簡単な単純計算でも5年間で、老人保健拠出金は5億5600万の支出の減です。また国保保険料は全体を値上げしても5年間で11億1800万円の収入増としかなっていません。したがって、どう考えても構造的に「赤字」になるしかありません。

●甲府市の場合、一般会計からの援助が1億5000万円と少なく、しかも3年前からはじまったばかりですから、構造的な「赤字」の傾向はすぐ現れました。積み立ててきた65000万円ほどの国保の基金は、この5年間で全てなくなりました。昨年度では、翌年度分に食い込む繰上げ充用という9100万円の前借を行い、さらに今年度予算でも5億1100万円の繰上げ充用であり連続の前借りとなりました。そして、そのしわ寄せは被保険者である市民にむかいます。重い保険料は、さらに重くされました。

●後期高齢者医療費の発足は、市町村の行政当局に「これで財政が楽になるのではないか」との期待をもたせました。しかし70歳から74歳までの高齢者を国保会計に押しつけられたこと自体が、大きな会計上の困難さをまねきました。甲府市の場合、直接の支出においても、国保会計として後期高齢者医療制度に対応するためのシステムの改修で1億2,000万円かかり、そのうち国庫補助はわずかに560万円でした。そのほか、特定健診や特定保健指導が義務づけられ国保の予算では補助金と相殺しても4200万円ほどの支出増が強いられています。
 国保会計自体に責任のない支出が国の医療制度「改正」で強いられ、国はこのことに対してほとんど財政補償していないのです。

 国は、市町村国保にさまざまなペナルティをかけ財政難にしている

●いままでも国は、市町村の国保会計に大変な財政上の締め付けをしてきました。この締め付けの典型は、国から国保会計に下ろす交付金を減らすペナルティです。


@ 保険料の収納率が低いと普通調整交付金が減額されるペナルティを国保会計が受けます。甲府市の国保は5年間で4億3300万円も削減されました。
 収納率を改善したいとしても、かつての国保の被保険者と現在の被保険者の構造が違います。倒産やリストラされた人、非正規雇用の若者などどうしても滞納傾向が強くなっています。それにかつてより保険料そのものが高くなっています。したがって収納率はなかなか改善されないばかりか滞納傾向も強くなっています。しかし国は収納率が悪くなると、さらに減額率を厳しくして交付金を削減するのです。

A 自治体独自で医療福祉を向上させると普通調整交付金を削減するというさらに不当なペナルティがあります。甲府市の国保は、独自の老人医療費助成制度や乳幼児医療費助成制度があることによって、5年間で9億5000万円も削減されました。
 このペナルティの理由は、「この独自の医療福祉によって受診が増加し医療費が増額する。そのまま交付金を出すと他の市町村との公平性を欠く」とのこと。本来、国は自治体の頑張っている自主的な努力を応援することを基本とすべきなのに、逆に交付金を削減することは極めて不当だと思います。

B さらに官僚が勝手に決めた特定健診実施などの目標数値が達成できないと新たなペナルティを受けることになります。後期高齢者医療制度への支援金を、2008年度から国保会計から入れるわけですが、5年後の2013年度からその繰り入れる支援金にペナルティあります。
 2008年度から2012年度の比較で国保の目標値が設定され

   ・特定健診実施率 65%
   ・保健指導実施率 45%
   ・メタボ減少率  10%

 この実施率・減少率の達成状況で繰り入れる支援金額の±10%もの加算・減額あります。これも大変な過酷な課題です。例えば甲府市の場合、達成率が低く10%の加算ペナルティを受けるとなると2013年度では約2億4000万円の支援金加算となり、それだけ国保会計からの支出増となるからです。
 国は、無理な目標値を設定し、国保からの搾り取りを行おうとしているようです。

●これらのペナルティは、国保会計をさらに財政困難にしています。すぐにもやめさせ
る必要があります。全国市長会では、毎年政府に「国保のペナルティをやめて」と以下のように要望しています。

国民健康保険制度及び後期高齢者医療制度に関する要望

10)国保保険料()の収納率による普通調整交付金の減額措置を廃止すること。
11)各種医療費助成制度等市町村単独事業の実施に伴う療養給付費負担金及び普通調整交付金の減額措置を廃止すること。

                      平成20年度 全国市長会要望

 これは@とAのペナルティについてですが、これからはBについても当然要望し、すべてのペナルティを辞めさせる必要があります。


 日本の「公的医療費はかかりすぎ」ではなく、より力を注ぐべきです

●国は「医療費がかかる」から「医療構造改革」で医療費の大幅削減といいますが、諸外国と比べても公的.医療費は、大騒ぎをするほどの支出をしているわけではありません。

 最近OECD(経済協力開発機構、先進国の30カ国が加盟)の医療保険関係のデーターが次々と発表され(例えば『図表でみる世界の保健医療』明石書店)、関係者の間では「日本では医者も看護士も絶対数が足りない」「一人当たりの保健医療支出も日本はかなり低い」(19位)「一人当たり実質保健医療支出年平均増加率もかなり低い」(26位・ワースト5位)ということが常識とされています。OECDで日本が高いのは、自殺の死亡率の高さ(ワースト3位)くらいでしょうか? また「健康状態が良い」と回答した成人の割合が極めて低く(ワースト2位)、これも公的医療費の削減どころではない日本の状態を示しています。

2008年7月4日(金)


これはいけません!甲府市の国保保険料がまた引き上げに!

          その@ 今回の保険料の引き上げ額とは


●昨日の国保運営協議会で国保保険料が、昨年に続いて今年も、行政当局の提案どおりに引き上げの方針が決まりました。本当にいけないことです。甲府市の国保保険料は平均よりかなり高いだけに、「引き下げ」て当然なものが、連続して引き上げるのですから、極めてよくない政策判断です。

●甲府市の国保保険料の引き上げ額は、以下のとおりです。

2008年度の国保保険料引き上げ方針
2007年度
年間保険料


2008年度
年間保険料
保険料年間
引き上げ額
1人世帯40歳〜64歳)
所得150万
   200万
   250万
   300万
214.200円
280.900円
347.600円
414.300円



223.610円
292.810円
362.010円
431.210円
9.410円
11.910円
14.410円
16.910円
2人世帯40歳〜64歳)
所得150万
   200万
   250万
   300万
249.140
315.840円
382.540円
449.240円



259.940
329.140円
398.340円
467.540円
10.800
13.300円
15.800円
18.300円
4人世帯40歳〜64歳)
所得150万
   200万
   250万
   300万
303.420
370.120円
436.820円
503.520円



317.000
386.200円
455.400円
524.600円
13.580
16.080円
18.580円
21.080円
※ この保険料は介護保険分と後期高齢者医療費への支援金分との合計金額です。

●今年の8月からの保険料から引き上げがはじまりますが、大変な負担額です。例えば、4人世帯で所得250万円(収入では370万円程)の家庭では、45万5400円もの保険料となり、全所得の18.2%が国保保険料に取られることになります。最も多い甲府市の国保世帯は2人世帯で所得150万円ですが、この家庭の保険料は25万9940円となり、全所得の17.3%にもなります。

※ご自分の家庭の保険料を詳しく知りたい方は、甲府市の国保年金課(237-1161)に問い合わせて下さい。
●今、市民の生活は大変な状態になっています。相次ぐ物価値上げや所得の大幅な低下傾向があります。甲府市の国保被保険者の家庭は、甲府市の全世帯数の40%以上、市民数で30%以上にもなっていますが、この世帯の年所得額は昨年と比べて4万5071円も下がり、年額111万円です。普通の市民の生活は非常に苦しくなっています。そんな時に、もっとも過酷な国保保険料が、さらにまた引き上げとは、絶対やってはいけないことです

●なぜ、国保保険料がこんなに高いのか? しかも、どうして連続した引き上げになるのか? その原因はどこにあるのか? ここでは、結論として、まずの医療制度政策に基本的・根本的な問題があり、さらには、非正規社員化をすすめ、健康保険の加入と関係ないとする企業の雇用管理にも責任があります。最後に、他の自治体と比較しても高い保険料のままにしている甲府市の姿勢の弱さにもかなり問題があります。このことを、次の機会から準じ検討していきたいと思います。

●とにかく多くの市民生活が本当に厳しくなるのですから、私は、「国保保険料の引き下げ」と「減免制度の拡充」「保険証の取り上げの停止」などをしっかり求めて行動していくつもりです。

2008年7月1日(火)


「小中学生にも医療費助成急増」と国のひどさを考える


●「乳幼児医療費助成、小中学生にも 拡充の自治体急増」(『朝日新聞』6月26日)の新聞記事が目に入りました。「最近数少ないいい政治傾向だけど・・・」と思いつつ、新聞をよく読んでみました。

 「乳幼児医療費の助成対象を小学生以上に引き上げる自治体が急増していることが、朝日新聞の全国調査でわかった。都道府県は4年前、神奈川のみだったのが、現在は9都府県。市区町村では通院費助成だけみても4倍以上の338に上っており、医療サービスをめぐる自治体格差が広がっている実態が浮かんだ」(同上)とのことでした。

■小学生以上に医療費の助成対象を広げている自治体(08年4月現在)
都道
府県
助成対象の上限
入院   通院
栃木 小3 小3
群馬 中3 未就
東京 中3 中3
神奈川 中3 2歳
新潟 小6 2歳
愛知 中3 未就
京都 小6 未就
兵庫 小3 小3
徳島 6歳 6歳
※未就は小学校入学直前まで

●この乳幼児・児童・生徒までの助成の拡大は、今後とも続いていくようです。「「群馬は通院についても09年度に中学卒業まで広げ、北海道は10月から入院助成を小学卒業まで拡充する方針」(同上)。

●市町村段階でも、子どものための助成は拡大しています。 「市区町村(全国1811)のうち都道府県の助成に独自に上乗せし、中学卒業まで助成しているのは入院が201、通院が173で、04年度(入院52、通院43)から激増。小学卒業までの助成も入院163、通院165と、それぞれ3倍以上伸びた」 (同上)。

●さて、この自治体段階での子どもの医療費助成制度の良い政治傾向の中ですが、それでも、私には気がかりなことが、2つあります。

 1つは従来からの高齢者医療費助成制度がどうなっているのか? 子どもの医療助成制度の拡大を掲げその一方で高齢者の医療費助成制度が後退していないか? −と言うことです。後期高齢者医療制度の発足にみられるように、国の医療制度のさまざまな「改正」によって各自治体では医療福祉の見直しが強いられています。残念ながら甲府市の65歳からの医療費助成制度も低所得者のみの助成に後退がしました。自治体独自の高齢者医療費助成制度は全国的に後退始まっています。そのなかで、各自治体は市民の医療費助成を後退するばかりではマイナスイメージだけとなってしまうので、市民感情への配慮としてこどもの医療費助成を拡大しているとも思われます。高齢者にかかる医療費は、子どもにかかる医療費とくらべ5倍も6倍もかかるといわれていますから、この方針をとる自治体の傾向は強まっているのです。

●もうひとつの私の気がかりは、子どもの医療費助成拡大にともない国からの市町村にたいするペナルティです。国は、自治体が独自に医療福祉を市民のために向上させると、その自治体を励まし応援するのではなく、逆に、「出過ぎた医療福祉は、全体の医療費に波及して迷惑をかける」として市町村国保の交付金を減額するのです。とんでもなくひどい論法です。

●甲府市の場合、甲府市の国保会計では、甲府市の老人医療費助成と子どもの医療費助成(小学校児童まで)を行っていることによって国保会計への交付金が5年間で実質7億4364万円(実質というのはこの医療費助成で県からの補助金を相殺した実質の金額です)減額ペナルティを受けています。これは大変な金額が削減されています。この削減がなければ、甲府市の国保会計でも赤字にはなりませんでした。


 医療福祉の向上による甲府市国保会計への交付金減額

2003年度 2億 210万円減額  実質14542万円減額    2004年度 2億 636万円減額  実質15048万円減額    2005年度 1億8585万円減額  実質1億3766万円減額    2006年度 1億8057万円減額  実質1億4799万円減額    2007年度 17830万円減額  実質16210万円減額 

   5年間で実質合計  7億4364万円減額 

                                           

また、医療福祉の向上に努力している全国の市町村のその国保会計に減額ペナルティを受けているのですから、こんな不当なことをすぐにも辞めさせなければなりません。でなければ、ますます国保保険料の負担増につながってしまいます