【たかおじけん】高尾事件
(事件) <JR中央線 高尾駅> アバウト型

 

終電に乗り自分の降りる駅を寝過ごして、終点の高尾駅まで行ってしまった和田哲。

トイレで会った人と雑談になった。

W「寝過ごしちゃったんですか」

その人「そうなんです。ところで、あなたは今日泊まる所あるんですか」

W「いえ、無いんです。どうしようかと思って」

その人「よかったらボクの家に来ませんか?タクシーで逆戻りしますが」

W「えぇっ、いいんですか?」

 

二人はタクシーに乗り、中央線沿線のその人のアパートに着いた。

その人「ここです。でも狭いので、ボクは近くの友人の家に泊まります。和田さんはここで寝て下さい」

その晩はその人の親切に甘え、そこに泊まった和田哲。

翌日そこから会社に行き、夕刻、昨夜のお礼を言おうとお土産を持ってその家を訪ねたが、残念、もう道を忘れていた。

一体どこの誰だったんだろう?


【たんめんとやさいすーぷじけん】タンメンと野菜スープ事件
(名詞・事件) <組合書記局> ケアレスミス型

 

自分はタンメンを注文しているのに、

皆(御飯ものを注文した人)が野菜スープを頼んだのにつられて自分も注文してしまい、

結果的にはタンメンと野菜スープというメンが入っているかいないかの違いのものを食べたという哀しい事件。



ちまみれのおかねじけん】血まみれのお金事件
(事件) <会社裏の寿司屋ほか都内各所> ケアレスミス型

 

この事件は非常にスケールの大きい一大叙事詩のような話である。

ある意味で彼の全てを凝縮していると言ってもよい。

私(編者)が彼の存在を知ったのはこの話を聞いてからであり、彼に興味を抱いたのもこの事件を聞いてからである。

 

プロローグ−始まりはいつも雨−

入社したての頃、彼は現場実習と称する研修で営業セクションに配属された。

数日が経過したある日、彼は先輩のK氏とS氏に誘われた。向かった先は、会社の裏手にある日本橋の高級寿司店。

最初、彼はニコニコと先輩達の話を聞いていた。やや時間が経過した頃、K氏のタバコが切れているのに彼は気付いた。

W「先輩、私が外でタバコを買ってきます」

K氏「いいよ、いいよ、そんなことに気を遣わなくても」

W「大丈夫です。行って来ます」

和田哲は先輩が止めるのも聞かず、小雨が降る夜の町にとび出した。上着を残したまま。

その中には定期と財布が入っている。

しかしその夜、彼は二度と戻って来なかった・・・。

 

第二章 渋谷駅

彼はいつの間にか、かなり酔っていたようである。

ふと気がつくと、渋谷駅の改札をスリ抜けていた。

定期は無いが、小銭で電車を乗り継いできたらしい。

 

第三章 タクシー

また、いつの間にかタクシーに乗っていた。「あそこに・・・、○○荘という・・・学生アパートがあるから・・・」

かなり酔っており、小雨が降る中上着を着ていない客を見て運転手は「無賃乗車」という言葉を思い出したのかもしれない。

和田哲は近くの交番に連れて行かれた。

交番で彼の住所を確認すると、確かにそのアパートは存在する。

運転手も一応納得し、そのアパートに着いた。

さて降りようとしたその時、案の定、財布が無い、金が無い。

 

第四章 血まみれのお金

和田哲はタクシーをそのままに、ヨロヨロと自分の部屋に入った。

しかし新入社員、初給料日前。部屋にも金は無い。

「仕方が無い、借りよう」夜中のアパート、彼は隣室の戸を叩いた。

「隣の和田です。夜分申し訳ないんですが、お金を貸してもらえますか」

しかし隣の部屋も、その隣も「すいません、お金無いんですが・・・」

下には下がある。

タクシーを待たせたまま。メーターが気になる。

そして三軒目。

W「すいません、お金を貸してもらいたいんですが」

親切な人「・・・いいですよ。ちょっと待って下さい」

その人は部屋の中に戻っていった。

すると部屋の中から「ガッシャーン!!」と大きな音。

何かを壊したらしい。そして再び戻ってきた。

親切な人「・・・これ使って下さい」

掌には十円、五十円、百円硬貨が混じりあっている。

その小銭を見ると、ところどころに血糊がベットリと付き、指には鮮血が。

親切な人「お金無かったんで、ビンの貯金箱割ったんだけど、うまく割れなくて・・・ケガしちゃって」

W「あ、ありがとう」

再びタクシー。

W「お待たせしました。これでいいですか?ちょっと数えてみてください」

タクシーの運転手「お客さん、こ、これ血まみれですよ」

タクシーの運転手にしてみれば、酔った客がアパートに消えていき、時間がかかり、何かを割る音がして、最後に血まみれの小銭。

想像を逞しくしたのではないか。

 

エピローグ−翌日−

S氏デスクに挨拶に来た和田哲。

W「Sさん、昨夜私どうしましたっけ。上着無いんですが」

S「あるよ。お前一体どこ行ってたんだよ。ずっと待ってたんだぞ」

和田哲衝撃のデビューである。


【ちぇーんぱーてーしょんじけん】チェーンパーテーション事件
(事件) <京都健保会館> ケアレスミス型

 

門限のある、京都の小さな宿泊施設。門限を大きく過ぎた上條、石澤、和田哲は締め出されてしまった。

暗い中、どこかに呼び鈴があるはずだと三人で探すが、なかなか見つからなかった。

すると2階のラウンジにつながる階段がある。

勢いよくかけ登った和田哲君、バランスを崩し「踊り場」のチェーンパーテーションに足を引っ掛けてしまった。

次の瞬間、チェーンパーテーションは「ガラガッシャーン、ガッシャーン」と深夜の京都の静寂を破り、

階段から転げ落ちる。

その音で管理人が目を覚まし、三人はホテルに入ることができた。メデタシ、メデタシ。


【ちゃんぎ】チャンギ
(名詞) <営業動向会議席上> 勘違い型

 

営業動向会議で、海外送金の話題になった。

するとある人が「マレーシアって、通貨の単位なんだったっけ?」

W「マレーシアはたしか、『チャンギ』だったような・・・」

→『チャンギ』は「シンガポールの空港」の名前。マレーシアの通貨単位は「リンギット」

しかし「ドリアン1個、50チャンギ」とか、それらしくはある。


【ちょくぞくのいもうと】直属の妹
(名詞) <組合事務所> 短縮型

 

「Sさんって言えば、Nさんの直属の妹じゃないですか」

→直属の部下で妹のような存在と言いたかったらしい。



【つだぬまじけん】津田沼事件
(事件) <東西線沿線> 分類不能

 

東西線の葛西で酒を飲み、深夜になった。

電車もない。カネもない。

彼は稲毛を目指して歩き始めた。

そして津田沼で夜が明けたのである。


【つまようじじけん】爪楊枝事件
(事件) <輪島の旅館> 分類不能

 

組合夏季合宿。20名以上の執行委員はハコ型に並べられた座卓に向き合い、討議に参加している。

委員長報告、書記長報告、彼らの報告は難しく、長い。

和田哲は入りたて、新任の執行委員である。

彼はその空気に耐えられなくなってきたようだ。

程なく自分の髪の毛をむしるように抜き出した。それも両の手を使って一所懸命に引っ張っている。

しばらくすると目の前に髪の毛のヤマができた。

報告はまだ続いている。

和田哲は目の前の「つまようじ」をつまみ上げ、両手に一本ずつ持った。

と、突然それを自分の頭に突き刺したのである。

その瞬間、報告者を除いた全員が爆笑した。

つまり、全員がさっきから彼を見ていたのである。

和田哲研究はこのあたりから始まったものと思われる。



【でいねいかげんしょう】泥濘化現象
(名詞) <組合事務所> 勘違い型

 

「埋立地だと泥濘化現象が心配ですよね」

→おそらく「液状化現象」


【てきさす】テキサス
(地名) <香港> 勘違い型

 

香港に出張した折、マンダリンホテルで食事をした和田哲は上機嫌。

お酒も入ってバカに陽気。

ふと見るとホテルの前に「的士」(タクシー)と表示した車がある。

W「見て、小々馬。ここからテキサス行きのバスが出てるよ」

的士→テキシ→テキサス だったらしい。


【でんわしちゃいけないのにじけん】電話しちゃいけないのに事件
(事件) <会社> ケアレスミス型

 

前日、和田哲は先輩の和田さんと念入りに打合せをした。

先W 「哲ちゃん、明日朝から販社に今度のエリアキャンペーンの電話をしよう。
    でも、販社によってキャンペーンをやるところとやらないところがあるから、 今からチェックしよう」

2人は電話るところには○しないところには×をつけて整理した。

 

翌朝、2人は各社に電話をし始めた。和田先輩は自分の電話をかけながらも、もう片方は哲ちゃんの方向に向いていた。

「おかしい。テツはなんであんなに長く電話しているんだろう。ちゃんと根回しは済んでるはずなのに」

和田先輩は自分の電話を終えてから、哲ちゃんの席に行ってみた。

先W「どうしたの、なにかあったの?」そっとささやいた。

W(受話器を押さえながら)「ダメなんです。相手は全く今回のキャンペーンについて知らないんです。ですから最初から説明してるんです」

先W「ええ?あっ、でもよく見て、これ。×印の販社だよ」

W「あっ!」

ちなみにその販社は急遽キャンペーンを行うことになったそうである。


【でんわばんごう】電話番号
(名詞) <労協ニュース> ケアレスミス型

 

和田哲が作成したニュースの下欄に… 「お問い合わせは下記の番号まで  広告労協545−627」

→末尾番号も教えてよ。お願い。



【とうきょうえきじけん】東京駅事件
(事件) <東京駅> ケアレスミス型

 

さあ、これから春闘合宿。「銀の鈴」で待ち合わせ。

改札を通ろうとしたとき、和田哲が慌しい。

K「どうしたの」

W「キップを探してるんです」

K「昨日もらってどうしたの」

W「背広のポケットにいれました」

K「その背広は?」

W「あっ、家に掛かってます


【とっぷらっぷがたぱそこん】トップラップ型パソコン
(名詞) <電車の中> 勘違い型

 

ップップ型のパソコンが最近はやってますよね」

ラップトップの「ト」を最初に発音したため、「ラ」が「ト」の位置にきた。

同義語【ふぁいんつみこん】


【とらっくのしたじけん】トラックの下事件
(事件) <北千住> 分類不能

 

六本木で呑んでいた和田哲。

友人が「電車がなくなっちゃった。タクシー代ないし、どうしよう」

心優しい和田クンは「大丈夫、オレまだ電車あるし。お金あるから貸しとくよ」 友人はタクシーで帰った。

自分は日比谷線に乗ったが、寝入ってしまい、気がつくと北千住。もう電車はない。

 

その後の和田哲の行動。

(1)まず、寝るところを確保するため、北千住の街を徘徊。

(2)ふと見ると運送屋さんのトラックがある。

(3)彼はトラックの中から、パッキングにしていた毛布を取りだし、それにくるまってトラックの下で寝る。

(4)朝方、雨が降る。

(5)早朝、トラックの下から起き出して、近所の公園の水道で顔を洗う。

(6)まだ会社が始まるまでには何時間もある。どうやって時間を潰そうかと考え名案が浮かぶ。
   暖かくて眠ることができて、きちんと時間が潰せるところ。

(7)彼は京成電車に乗った。そして成田まで行き、そのまま帰ってきたのである。(自分の家の近くを通 りながら)

どうしてこういうことが起きるんだろうと思うほどドラマチックな話である。


【どろぼうをおこらせるじけん】泥棒を怒らせる事件
(事件) <浦安の自宅> 分類不能

 

浦安に一人暮らしをしていた頃。いつもの通り帰宅し、二階に上がってみると、ベッドの上にゴミが散乱し、脇に空のゴミ箱が落ちている。

他には特に変わったところはない。

しかし、さすがの和田哲も「いくらオレでもこんなことはしない」と思って窓を見ると、明らかに壊された跡。

泥棒に入られた!

 

しばらくして警察が来た。

警「何か盗られたものはないですか?」

W「別になにもありませんが」

警「本当にないんですか?」

W「本当に何も盗られてないんです」

警「そうですか。あ、ま良かったですね」

W「ところで、わざわざベッドの上にゴミを散らかしていくなんて、どうしてこんなことをするんでしょうかね?」

警「アタマに来たんじゃないですかね、何もなくて

W「・・・・・」


【とんませんぱい】豚磨先輩
(名詞) <組合事務所> 勘違い型

 

W「セッサタクマって、豚磨(ぶたみがき)って書くんですよね。どうして豚なのかな」

K「ええ?王ヘンじゃないの?豚だったら琢磨がトンマになっちゃうよ」

 

それから数日後、和田クンのメモが組合事務所に忘れられている。見ると彼の知り合いの住所録。

そこには彼の先輩として「○○磨」という名前がある。おそらく本当は「磨」なんだろうな。

K「和田君、あなたの知り合いにタクマって人いる?」

W「ええいます。年賀状のやり取りだけですけどね」

「年賀状、出してるのか…」